ここ数年で、フランスではずっと銃による事件が増加したような気がします。何も、パリだけに限った話ではありませんが、以前は、こんな銃による殺人事件を今ほど頻繁には耳にしなかった気がします。
しかも今回は、シャンゼリゼのほぼほぼ近くでおきた事件で、地図を見てみると、シャンゼリゼの George Ⅴ(ジョルジュ・サンク)の駅から数分の場所でシャンゼリゼとは目と鼻の先。フランス人が世界一美しい通りと誇るパリで最も有名な大通りの近くで射殺事件とは、ちょっと絶句してため息も出ない感じがします。
事件が起こったのは先週の土曜日から日曜日にかけての午前0時すぎ、シャンゼリゼの近くのワシントンストリートを見下ろすギャラリーモールの中で起こりました。被害者は48歳のマリ出身の男性で被害者自身も警察にマークされていた人物であったようです。
発砲は1発のみで、胸部に命中しており、被害者は即死の状態。犯人は銃声にどよめき騒ぎになって集まった群衆に乗じて逃走し、まだ逮捕されていないようです。
しかし、初動捜査により、犯人はすでに特定されており、前夜にこの二人が口論になっていたことをわかっており、その前夜からの諍いの報復のための犯行と見られています。
被害者の身体からは小口径の自動拳銃が発見されていますが、これが犯行に使われたものかどうかは、判明しておらず、両者ともが拳銃を所持していたとも考えられます。
とにかく、最近は発砲事件と聞いても、そんなに驚かなくなった気もするのですが、今回は、場所が場所だっただけに、まさかシャンゼリゼのすぐ近く??ということが何よりも衝撃的でした。
気候も良くなってきて、観光客もふえてきたパリで時間は午前零時すぎという時間ながら、この時間帯でさえも人通りがない場所でもなく、観光客が多い場所でもあります。観光客狙いのスリやひったくりなどの犯罪はあるという意味では治安が良い場所とは言えないかもしれませんが、一般的には、特に治安が悪いとされている地域ではありません。
今回の犯行は、個人的というか、はっきりと被害者を狙って一発だけ発砲しているもので一般大衆に向けられたものではないにせよ、騒ぎになった犯行現場では怪我人も出ています。
こんな場所でまで、射殺事件が起こるとは、やはりパリには、もう安全な地域と言える場所はないのかもしれないと思うと、あらためてウンザリします。
すでに捜査が開始され、暗殺容疑でパリ第1司法警察に捜査が委託されていますが、犯人は依然として逃走中でまだ逮捕されていません。
真夜中のシャンゼリゼの散歩など、ちょっとロマンチックで素敵な感じもしますが、命がけでするほどではありません。
シャンゼリゼ射殺事件
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