2023年5月10日水曜日

世界の料理ランキング 今度は3位だったフランス料理 フランス人の反応は?

  


 夏のバカンスシーズンの予約戦線模様が高まる中、バカンス先を選ぶにあたって、旅先で、その行先を左右する大きな項目の一つとなり得るとして、CNNトラベルが世界の料理ランキング発表しています。

 たしかに、私もバカンスの目的地を選ぶ時、美味しいものが食べられる場所というのも重要なポイントになっています。

 今年のランキングの堂々1位は、イタリアで、パスタ、ピザ、リゾット、生ハムやサラミ、チーズなどなど、イタリア料理は何世紀にもわたって世界中の味覚を魅了し続けていると評されています。どうやらイタリア料理の人気は、不動のもののようで、この手のランキングには、たいていイタリア料理が君臨しています。

 2位に選ばれたのは中華料理で、同じ国とは思えないほどの多様な郷土料理、点心や酢豚、鴨の丸焼きなどが挙げられています。私は中国には行ったことがないので、本場の中華料理はわかりませんが、逆にけっこう、色々な国を旅行していると、そのクォリティは別としても、どこの街にも中華料理のお店があるということは、それだけ多くの人に受け入れられている料理であると言えるかもしれません。

 昔、イギリスを車で旅行してまわっていた時、かなり閑散とした田舎町でも、フィッシュアンドチップスと中華料理だけは、どこにでも必ずあるんだなぁ・・と感心した記憶があります。

 そして、今回、フランス料理は、3位に入ったのですが、フランスでは、3位になったということを「表彰台を完成させるのは、フランス料理だ!」などと、その3位をことさらに重要視するような書き方をするところがフランスだな・・と失笑してしまいます。

 ミシュランガイドの発祥地であるフランスでは、食べることは芸術であり、上質なワイン、洗練されたチーズ、カスレ、シチュー、カタツムリ、フォアグラ、マカロン、そして伝統的なバゲットは、最も美食家の味覚を喜ばせると豪語しています。

 昨年末にWorld Atlasが発表した世界の料理ランキングでは、フランス料理がアメリカよりも下にされたことに憤っていたフランスは、今回のランキングでは、アメリカを引き離した結果になったことには、そこそこ満足しているものの、フランスは美食の国!フランス料理は1位の座を奪還しなければならないと息巻いています。

 我々は、もっと観光客を歓迎しなければならない!工業生産ではないフランスの本当の美味しさをあじわってもらいたい!と・・。

 しかし、実際には、いわゆる観光地と言われる場所の近辺には、明らかに観光客仕様と思われるレストランも多く、若干、値段が高めの設定がされているうえに、その値段のわりには、クォリティがイマイチだったりすることも多いので、パリでレストランを選ぶ時には、観光客目当てのお店と思われるレストランは、避けるようにするのも現実です。

 今回の4位以降のランキングには、スペイン、日本、インド、ギリシャ、タイ、メキシコ、アメリカが続いています。

 個人的には、食べ物ならば、圧倒的に日本なのですが、日本人の私にとって、日本は圏外というか、殿堂入り的な存在です。日本に帰国する際には、旅行と言うよりも所用も多いのですが、なんといっても食べに行って、食料をたくさん買って帰ることも重要な目的です。

 しかし、旅行先として場所選びをする場合は、もうあまり長旅は嫌だということもあるのですが、やっぱり、比較的、気軽に行けて、美味しい場所として、イタリアを選びがちで、今年は久しぶりにイタリアに行こうと思っていたところです。

 イタリアは、何を食べてもハズレがなく、旅行していると、つい、その土地の料理に飽き飽きしてきたりすることも多いのですが、イタリアなら、全然、飽きることなく大丈夫。食材はもちろんのこと、その組み合わせなどもセンスがよく、シンプルな素材が引き立つような感じで、これまで何度もイタリアには行っていますが、今まで一度たりとも、「これは、ハズレだ・・」と思ったことはありません。

 逆に、フレンチの場合は、正直なところ、いくら美味しくても、数日続くと、「ちょっと、しばらくはいいかな・・」と思ってしまうのも事実です。

 まあ、フランス、特にパリならば、フランス料理だけでなく、色々な料理が楽しめるので、不自由はしないのですが・・。

 それでも、フランスにはけっこう長くいるので、そこそこ国内旅行もしてはいるのですが、あらためて、国内旅行したいと強くは思わないのは、私にとって、そこに特に食べたいものがあるわけではないからかもしれません。

 つまり、CNNトラベルが言っている、食べるという目的が旅先の選択に重要な役割を果たしているというのは、本当だな・・と思っているのです。


世界の料理ランキング フランス料理3位


<関連記事>

「1686年創業のパリ最古のカフェレストラン ル・プロコープ Le Procope」

「世界の美味しいチーズランキング フランスはトップ10にも入らず」

「フランス人のプライド」

「フランス人は、イタリアを下に見ている」

「ヌーベル・キュイジーヌが嫌いなフランス人の夫」

「パリで今、大人気のラーメン屋さん KODAWARI RAMEN TSUKIJI こだわりラーメン築地」

「ボルドーのおススメフレンチレストラン メロディー Melodie」








 

0 コメント: