2023年5月3日水曜日

環境活動家の「金持ち凶弾アクション」 ルイヴィトン、ホテルリッツへのペンキ攻撃

  


 今年のメーデーのデモは結構、荒れて、炎に包まれ黒煙が立ち上るところや、警察・憲兵隊とデモ隊の一部の暴徒たちの闘いが荒々しく、これでは普通にデモを行おうとしている人も近寄るのが危険だ・・と思われるほどで、この破壊行動は結局は何も生まずに破壊行動が進むだけではないか?と虚しさを感じないでもありません。

 そんな黒煙が立ち上るなかで、同じフランス人同士で闘っている場面とは別に環境活動家が同じ日に「金持ち凶弾アクション」と銘打って、ルイヴィトン財団、ホテルリッツ、法務省をほぼ同時にペンキで攻撃していました。


 ルイヴィトン財団に対しては、建物の壁面に向かって、オレンジ・ピンク・ブルー・グリーンなどのペンキをスプレーやペンキの砲弾を叩きつけ、ヴァンドーム広場にあるホテルリッツに対しては、ホテル前の広場の一部にオレンジのペンキをスプレーしたり、ぶちまけたりで、ヴァンドーム広場自体が美しい場所であるだけに、余計にその汚されようが目立つ気がしました。

 活動家の言い分には、5月1日の労働者の祭典の日の活動として、「労働者と連帯する」行為であるとし、「金持ちを凶弾する!」をスローガンにしており、「このインフレの中でフランス人が1日一食を抜いている現在の社会的状況において、大規模グループ(ルイヴィトングループ)の繁栄・隆盛は卑劣である!」と訴えているとのことです。

 環境活動家は、そもそも地球温暖化問題などに取り組んでいると思いきや、最近は、美術館内の名画にペンキをぶちまけたり、その破壊行動に何の意味があるのか?正直、意味がわからないことばかりでしたが、今回の「金持ち凶弾アクション」もまた、ますます意味がわかりません。

 環境保護にはお金がかかることで、これらの金持ちグループは、フランスの最高額納税会社であると同時に多くの従業員を抱え、多くの雇用を促している会社でもあるのです。あまりの隆盛ぶりに、一般庶民からしたら「どんだけ、お金あるの?」と、ちょっと鼻につくのはわからないでもありませんが、金持ちを凶弾したところで、僻んで嫌がらせをしているようにしか、映りません。


 ヴァンドーム広場にあるホテルリッツは、今回、その標的の一つにされていますが、そもそもヴァンドーム広場には、パリの中でも最も金持ちにしか用のない場所で、ただの一軒でさえも、庶民的なお店はありません。

 そんな中でなぜ?ホテルリッツだけを標的にしたのかは、謎ですが、もともと彼らの行動は全く理解ができないので、それだけを疑問視しても仕方ないかもしれません。

 どちらにしても、デモに紛れて破壊行動に及ぶ人々も、この環境活動家の破壊行動も、パリを破壊し、汚す行為はもうやめてもらいたいです。

 彼らの行動を見ていると、もはや環境活動家という呼び名は全くふさわしくありません。


環境活動家 ルイヴィトン ホテルリッツ ペンキ


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