2023年2月17日金曜日

世界の美味しいチーズランキング フランスはトップ10にも入らず

   


 World Food Atlasが様々な食品、料理などについて、世界ランキングを毎年、発表していますが、今年の「世界で最もおいしいチーズランキング」が発表され、フランス産のチーズはトップ10にも入っていないことにフランス人は憤慨している・・というより、半ば呆れているようです。


 2023年のランキングによると上位4位までがイタリアのチーズで占められ、栄えある1位はパルミジャーノ・レッジャーノ、次いでゴルゴンゾーラ、ブッラータ、グラナパダーノと続き5位には、メキシコのオアハカチーズをはさんで、6位、7位、9位、10位とイタリアのチーズが占領し、トップ10のうち8つはイタリアのチーズという快挙を果たしています。

 そして、気になるフランスはといえば、ようやく13位にルブロション、14位にコンテ、26位にモンドールという非常に残念な結果になっています。

 チーズといえば、自国産のものに、壮大な誇りを抱いているフランスとしては、イタリアのチーズが美味しいことは認めざるを得ないとはいえ、この結果には多いに不満なようです。

 しかし、これに対して、正面から怒るのではなく、皮肉めいた、今で言うところの冷笑系?のコメントが多々寄せられているのは、フランスらしいところでもあります。

 そもそも、このランキングはどのような調査のもとに行われているのかは、明記されてはいないもので、この類のランキングに対して、毎回、多くの反発の声を受けとっているということは、World Food Atlas自身も認めているところなようです。

 「「ルブロション」の前にブラジルのチーズがあるが、何の問題もない・・」とか、

 「カンタル、モルビエ、サン・ネクテール、クロタン、サンマルセラン、カマンベール、ブリー、ロックフォール、レベロション、グリュイエール、ロカマドゥールなどなど、忘れ去られたものが多すぎる・・」

 などとも書かれていますが、極めつけは、「2022年のWorld Food Atlasは「世界で一番美味しい国ランキングでフランスをアメリカの後ろに位置付ける度胸の持ち主である」という言い方にいかにもフランスらしさがにじみ出ていてシビれます。

 この時もやはり、イタリアが1位で、アメリカが8位、フランスが9位でしたが(ちなみに日本は4位)、このランキングについてだけでなく、同時にアメリカも腐しておきながら、それを発表することに対して「度胸がある」と言いのけるあたり、風刺というか、嫌みというか、バッサリ切り落としている感じに、美食の国?フランスのプライドの高さが垣間見えます。

 ちなみに、2022年の同社の「世界一美味しい料理ランキング」では、日本のカレーが堂々1位に選ばれています。この時のランキング(ベスト50)に日本は7品目でランクインしており、1位のカレーに続いて、21位にとんこつラーメン、その他、かつ丼、そしてカレーライス(だぶってないか?)、醤油ラーメン、餃子、鮭にぎりずしが入っています。

 これを見るにつけ、やっぱりちょっとおかしいのかも?と思わないでもありませんが、まぁお遊びと思えば、これを見て、ああでもない、こうでもない・・といって楽しむものなのかと思います。


世界の美味しいチーズランキング


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