フランス人のプライド
フランス人といえば、プライドが高く、高慢なイメージを持つ人は、少なくないでしょう。実際に、フランス人は、愛国心が旺盛で、フランス語は世界一、美しい言語であり、パリは世界一、美しい街であり、フランス料理は世界一で、世界中の料理をリードしていると思っています。
これは、少し、オーバーな言い方ではありますが、あながち、冗談ともいえず、多くのフランス人は、少なからず、そのように思っていると思います。
そして、フランス人は、良くも悪くも、比較的、感情をストレートに表現する傾向にあり、好き嫌いをそのまま表現し、不快感を隠しません。
良い場合には、それが賞賛の嵐、また、ロマンティックな演出に繋がるのですが、逆の場合には、それこそ、感じの悪いこと、この上ありません。
運転をすると、その人の性格が出るなどと、よく言いますが、運転を始めた途端に、” ピュー、ターン、コーン!” (まあ、乱暴なフランス語で、” この、バカヤロウ !" くらいに訳しておきます)と始まり、思わず、顔を二度見してしまうこともあります。
また、美意識が高く、格好つけたいところがあるので、みっともないところを見せたくないために、下手な英語も、" ここは、フランスなのだから、フランス語で話しなさい!" と高飛車に出て、話そうとしません。
そして、子供の頃からの教育で鍛えられた議論を好み、自己主張をして、他人と意見が違うことでも堂々と語ることに誇りを抱いているので、友人、知人の間でも、答えの出ない会話にご満悦です。
また、アメリカのものを毛嫌いし、ドイツには、対抗心を抱きつつ、負けたくないと思い、イタリアを下に見て、優越感に浸ります。実際は、アメリカには、どこをどうしても敵うことはなく、ドイツのように勤勉にも働けず、イタリアのように陽気に楽観的に人生を達観することもできない、愛国心とジェラシーの裏返しです。
こう書き出してみると、なんと単純で子供っぽい人たちなのでしょうか?
良く言えば、子供のように純粋で、正直で、ストレートな人たちです。
フランス人のプライドについて、書こうと思って書き始めたら、フランス人の大バッシングのようになってしまいました。
そして、私には、同時に、主人のことも頭をよぎるのです。
主人は、イタリア語も話すことができますし、イタリアに好意的なところと、ドイツ語も話し、赴任経験もあり、英語も話しますので、他言語、外国についての見解は、異なりますが、他の点に関しては、ほぼ、スタンダードなフランス人に当てはまります。
だんだん、フランス人のプライドについてどころか、フランス人の悪口のようになってきて、しまいには、それが、主人の悪口のようになってしまったかもしれません。
それでもなお、パリは、世界中から憧れを持って訪れる観光客人気、世界一の街であり、フランスのイメージは、決して悪いものにもならないのです。
やっぱり、フランスってすごい国だと思いませんか?
彼らのプライドの高さもうなずけるというものです。
だって、フランス人なのですから。
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