旅の醍醐味はハプニング イタリアの旅
以前、私がまだ、日本にいた頃、イタリア好きの日本人の女の子と二人でイタリアを旅行したことがありました。楽しかった旅行も今になっても思い出すのは、日汗もののハプニングばかりです。
東京から、ローマ経由でシシリー島へ飛び、パレルモで車を借りて、を途中、アグリジェント、シラクーサなどを周り、何泊かしながら、タオルミーナまで行き、その後、フィレンツェに寄って帰りました。
まず、最初のハプニングは、ローマに着く飛行機が遅れて、ローマからシシリー行きの飛行機に乗り遅れたことから始まりました。
ローマの空港に着くなり、空港の中を走って、次の飛行機に乗ろうとしたのですが、間に合わず、チケットを次の便に切り替えてもらい、まずは、一息。
次の飛行機は、翌日の早朝で、もうすでに夜遅くなっており、今の時間から、ローマの街に出て行くのは、危険だと判断した私たちは、女二人で、ローマの空港のベンチで夜を明かすことにしました。
夜も更けて行くにつれ、空港にいる人はどんどん減っていき、警備のための長い銃を持った憲兵隊が現れ始め、パスポートのチェックを受け、残っている人は、空港の中央に集まって座るように促されました。
お気楽な私たちは、”これは、安心だね!” と言い合いながら、交代で仮眠をとり、翌朝、パレルモへと発ったのでした。女二人で、あの一夜を明かした、レオナルドダビンチ空港の赤いベンチを私は一生忘れることはないでしょう。
そして、パレルモに着いて、車を借りて、さあ、出発!となったところで、運転できると言っていた友人が " あれ?エンジンがかからない!” と言い出し、結局、彼女は運転が危ういことが判明。私がずっと運転する羽目になりました。
でも、彼女は、イタリア語も堪能で、見事なナビゲーターを務めてくれました。
日本人の女の子二人の車での珍道中で、美味しいものを食べては移動し続ける中、シラクーサに寄ったところで、日本人の女の子に出会いました。
すっかり、私たちと意気投合した彼女は、イタリア人の男性とシラクーサでもう何年も暮らしていて、日本人に会うのも日本語を聞くもの久しぶりとのこと、ぜひ、夜、うちにご飯を食べに来て!と言われて、彼女の家に招待してくれて、その彼の友人(一日の患者さんがたったの三人という歯医者さん!)も交えて楽しい食事の時間を過ごしました。
そして、途中、エトナ山の白ワインやマグロを堪能し、タオルミーナでは、念願だったグランブルーの撮影に使われたホテルに泊まり、エンゾが映画の中で食べていたパスタも思いっきり食べ、大満足な時を過ごしました。
シシリーからフィレンツェに行く飛行機は、これまで乗ったこともない小さなプロペラ機のような飛行機で、アットホームな雰囲気で、手作りのクッキーのようなお菓子が出てきたのが印象的でした。
フィレンツェでは、滞在が短かったこともあり、1日目は二人で歩きましたが、二日目は、何回も来ている私の友人は、プラダのバーゲンに行くといい、プラダには、興味のなかった私は、行きたいところを一人で回りました。
フィレンツェの街を一人で歩いていると、まあ、イタリア人の男性が女性にこれだけ声をかけるものかとビックリするほどで、私があんなにモテたのも後にも先にもないくらいでした。また、引き方もスマートで、あっさりしたもので、これもまた、見事なものでした。
一人で登って行ったドゥオモの最上階で働いていたお兄さんは、ドゥオモから見えるフィレンツェの景色の絵をわざわざ目の前で書いて、プレゼントしてくれたり、ウフィッツイ美術館で、チケットを買うのに手間取っていた私のところに、すっと現れた美術館の男性がチケットなしで、美術館内を案内してくれたりで、至るところでガイドをしてくれる人がいました。
夜は、友人と食事をすることになっていたので、ひととおりの観光を済ませて、ホテルへ向けて、歩いているところに、また、一人の男性から声をかけられました。
私は、友人と約束があるからと断ったのですが、では、ホテルまでの道を一緒に歩いて案内するからと、ホテルまでの道を二人でおしゃべりをしながら歩きました。
自分の仕事のことや、家族のこと、そして、宗教のことに話が差し掛かった時に、私が自分が無宗教だということを話したら、その人は、とてもビックリして、私に言ったのです。” 宗教がないなんて!だったら、死ぬとき、どうするの ???” と。
気軽に女性に声をかける男性ながら、宗教なしに死ぬときどうするのか?という純粋な目をして、疑問を投げかける一面に、なぜか、ドッキリしてしまった私でありました。
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