2019年8月27日火曜日

フランスの駅とトイレの先進国とは信じ難い臭さ




 ロンドンからユーロスターでパリ北駅に着くと、ロンドンのセント・パンクラス駅とのあまりの違いに、フランス人でない私でさえ、ガッカリしてしまいます。

 人一倍プライドが高いはずのフランス人のトップである大統領や政治家は、ロンドン⇆パリ間のこの路線を利用して、ロンドンとのこの差を何とも思わないのだろうかと思ってしまいます。

 駅舎自体がどうとかということよりも、その汚さ、臭さが、何より、信じ難いのです。

 駅のトイレなどが少ないこともありますが、その少ないトイレでさえ、汚物が散らばっていたり、汚れたままになっていたり、便座がないことも少なくありません。

 残念ながら、この便座のないトイレを見て、パリに来たと感じるという人もいるくらい、パリのトイレのみすぼらしさは、象徴的なひとつとなってしまっています。

 日本人は、パリには、ウォシュレットがないのか? などと驚く方もいらっしゃるようですが、パリのトイレ事情は、ウォシュレットの有無を語る次元ではありません。

 そして、極め付けは、トイレだけでなく、駅自体が臭いのです。
 今どき、臭い駅などというものが、日本のどこに存在するでしょうか?

 ある時、私が駅の構内を歩いていて、前を歩いていた普通のスーツを着た男性が、急に立ち止まったかと思うと、おもむろに壁の方を向き、用を足し始めたのに、驚いたことがありました。

 なるほど、それ以来、駅の構内の壁を見ると、それらしいシミが結構あり、そのような行為が日常的に行われていることを物語っています。

 それが駅の悪臭の原因なのです。

 それが、ホームレスなどの人だけではなく、ごく普通の人までなのですから、先進国と言われるフランスの衛生観念、道徳観念が欠如している現状は、まことに理解しがたいことです。

 だいたい、駅の中も街中も、トイレが少ないことも原因のひとつです。街中には、公衆トイレがたまにあることもあるのですが、故障中のことも多いのです。

 最近は、自動洗浄が行われる公衆トイレなども見かけるようになりましたが、床から天井までを丸ごと洗浄するシステムになっており、うっかり閉じ込められたら、大変なことになってしまいます。

 しかし、いくらトイレが少ないからといって、犬じゃあるまいし、あちこちで用を足すのは、どういうものでしょう。

 あれほどプライドの高いフランス人が公共の場で用を足すこと、そしてその衛生観念は、全くもって理解できません。

 パリでは、散歩中の犬のフンを飼い主が始末していないところを見つかると罰金が課せられるのに、人間があちこちで用を足しても罰金を課せられないのは、どういうことなのでしょう。

 犬のフンの放置に対する罰金勧告のポスターはあちこちで見られるのに、人間用の罰金勧告のポスターは見たことがありません。

 フランスは、素晴らしい香水の宝庫である、香りの国などと言われているのに、現実は、アンモニア臭の漂う、花の都、パリなのであります。

 

 











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