2020年6月16日火曜日

4夜連続、フランス・ディジョンでのチェチェンコミュニティの暴動


Dijon : nouvelles violences ce lundi après un week-end agité

 
 先週末から、4夜連続、そして、月曜日には、日中から、フランス・ディジョン(フランス中部・ブルゴーニュ・フランシュ・コンテ、コートドールの首府)では、チェチェン(北コーカサス地方の北東部に位置するロシア連邦に位置する共和国)のコミュニティのメンバーによる暴動で、せっかくロックダウンが解除された街が震撼とし、店舗は、コロナウィルスとは、別の理由で、再び、ロックダウンのような状況になっています。

 ことの始まりは、16歳のチェチェン出身の少年が、ディジョンのドラッグのディーラーのグループによって「殴打」され、重症を負ったことに端を発しています。16歳の少年とドラッグのディーラーとの関係は、わかりませんが、その事件をチェチェンのコミュニティの一部が、SNSで発信し、ディジョンに住むチェチェンのコミュニティだけでなく、近隣諸国(ベルギーやドイツなど)のチェチェンのコミュニティからも援軍が参加し、ディジョンのドラッグのディーラーに報復するとして、ディジョンのダウンタウン・グレジル地区に集まり、暴れているのです。

 4夜連続で、鉄棒と拳銃で武装し、フードを被り、覆面をした何十人(百名近く)もの人々がグレジル地区に集まり、月曜日には、街中で車を暴走させた挙句に、車は燃えているバリケードに突っ込み、炎上しました。運転していた男は、重症を負って、病院に搬送されましたが、酩酊状態での運転であったことが明らかになっています。

 街には、拳銃の音が鳴り響き、車やゴミ箱が燃やされ、ひっくり返され、近隣の店舗は、全て閉店、近隣の住民にも数十名の負傷者が出て、外出ができない、再びロックダウンのような状態の日が続いています。

 現場には、数百名の警察が出動し、この日の騒ぎは一応、沈静化しましたが、チェチェンのコミュニティのグループは、我々の仲間が安全にディジョンで生活できるようになるために必要であれば、自分たちは、毎日でも、いつでもやってくると、今後の報復活動の継続を予告をしています。

 この事件の原因となっている16歳の少年が攻撃されたのが、ドラッグのディーラーとのいざこざということからして、まともな?騒ぎでは、なさそうですが、ともかくも、このロックダウン解除の第3ステージが開始された途端にデモ、暴動と再び、店舗・街を閉鎖しなければいけない状況が、各地で起こっており、経済再開にアクセルを踏み始めたフランスは、前途多難のようです。

 世界には、どこの国にも外国から来ている移民のコミュニティがありますが、(当然、フランスにも日本のコミュニティもあります)日本のコミュニティがフランスでニュースになったのを聞いたことはありません。外国にいても、大人しく、行儀の良い日本人にとったら、このような騒ぎを起こすことなど、想像もつかないことです。

 チェチェンコミュニティのこの騒ぎを起こしている人たちは、ディジョンの人たちを怖がらせることが目的ではないと言いつつも、結果的には、住民が外出できないような状態に追い込んでいることをどう思っているのか? 正当な手段で訴えればいいものの、これでは、デモの方がまだマシ・・と思ってしまうのです。

 フランスの平和への道のりは、遠そうです。

<関連>「フランス人の熱量」
https://rikakaigaiseikatsu.blogspot.com/2020/01/blog-post_11.html


 
 



 

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