統一地方選挙当日のBFMTV(ニュースチャンネル)のストライキ
フランス人は、政治の話をするのが好きで、子供でさえも、家庭内での話題なのか、親の受け売りなのでしょうが、小さな子供同士で、政治について語ったりする様子は、なんともおしゃまな感じで、可愛らしい光景です。
先週末は、コロナウィルス感染によるロックダウンにより、延期になっていた統一市長選挙の第二戦が行われ、日曜日は、テレビも選挙一色で、朝から晩まで選挙選挙選挙の一日でした。
フランスは、選挙のシステムが日本とは、違い、一回戦で、一位の候補者が、過半数以上に達しなかった地区については、第二戦が行われるのです。
前回の第一戦は、3月14日(日)のコロナウィルスの感染拡大が、かなりヤバい状態であることが、国民にも伝わり始めた時期でもあり、政府は、とうに学校の閉鎖やロックダウンを決めていた段階での、かなりの強硬に選挙を実施したせいもあり、フランスにしては、珍しいほどの投票率の低さでしたが、3月の第一戦の段階で、決まってしまっている地域も当然のことながら、あったわけですが、多くの地域では、今回の第二戦に至ったわけです。
ロックダウンが解除になってまもなく、統一地方選、第二戦の日程が発表されていましたが、どちらかというと、ほんの直前までは、選挙の候補者などのことよりも、投票による感染拡大が心配される報道の方が多いくらいでした。
ロックダウン中の国民へのマスク配布も、選挙を控えていたこともあり、各市町村に委ねられた形になり、各市町村は、フランスとは思えないような速さで、早々に国民への配布が決まっていたアベノマスクよりも、結果的には、ずっと早く配布されたのでした。
(しかし、せっかく配られたマスクも今となっては、あまり使用している人がいないのは、残念ですが・・)
そんな中、フランスの大手、ニュースチャンネルであるBFMTV(ベーエフエムテレビ)は、業績悪化(広告収入の激減)のために従業員500名を解雇する会社の経営計画に反対するストライキを実施したのです。ニュースチャンネルにとって、政治への関心の高いフランスでの選挙速報は、なかなかのハイライト、高視聴率も期待できるタイミングです。そんな中のストライキとは、なかなかやってくれるものです。
従業員のストライキにより、速報や中継の報道ができないBFMTVは一日中、選挙とは、何の関係もないドキュメンタリーフィルムの再放送を続けざるを得なかったのです。
ニュースチャンネルでの再放送、しかもこの選挙の当日に・・何か事件が起これば、BFMTVの中継車を街で見かけることも多く、そんなチャンネルがこのタイミングでのストライキとは、さすが、フランス、やることが大胆です。
しかし、ニュースチャンネルでありながら、選挙というイベントに放送をせずにストライキなどしたら、チャンネルとしての信用が失墜することも大いに考えられますが、ここはまた、ストライキと言えば、特定の割合の人は、「黙っていてはいけない、経営者の思うとおりにさせてはいけない、ストライキはするべきだ!」と理解を示す人々もいるのもフランスです。
しかし、他のチャンネルは、当然のごとく、選挙速報から結果を見守る討論会状態と、各市町村の当選した候補者の中継などを次々と報道していましたが、地方のことは、あまりわからない私にとっては、パリ市長が続投・・フィリップ首相がルアーブル市長選再選ということくらい・・。
気になるのは、当選した候補者を始めとして、マスクをしていない人がほとんどなこと・・これで、ますますフランスは、経済再開に向けての土台を固めて、コロナ色は薄れて、アクセルがかかっていくことでしょう。
もう一つ、気になっているのは、フランスのコロナウィルスに関するデータ(新規感染者数、死亡者数等)が2日続いて発表されていないことです。もしかして、こちらの統計をとる機関もストライキ???と心配しています。
<関連>「ストライキ大国・フランス」
https://rikakaigaiseikatsu.blogspot.com/2019/10/blog-post_46.html
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