2020年6月22日月曜日

フェット・ド・ラ・ミュージックでまた、群衆 飲んで踊って大騒ぎのフランス人

 
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  フランスには、デモ以外にも、群衆ができる催し物があることを私は、すっかり忘れていました。夏至でもある6月21日は、毎年、Fête de la musique(フェット・ド・ラ・ミュージック)と銘打った音楽祭が各地で行われ、夕方から夜にかけて、場所によっては、朝方まで、お祭り騒ぎです。

 例年は、パリの街中のたくさんの場所で広場などに仮設のステージを建てたりして、コンサートなど、音楽に関する催し物がたくさん開催されます。今年は、コロナウィルスのために、多くの場所でのコンサート等がキャンセルになりましたが、それでも、パリ10区のサンマルタン運河沿いの仮設会場では、多くの人が集まりました。

 もはや、フランスには、フランスにマスクは、ないのかと思うくらい、この群衆には、マスクをしている人は、見当たらず、屋外であるから許可が下りたのかもしれませんが、屋外であることが、ますます、人々を開放的にし、大声で歌い、騒ぎ、踊り、アルコールも入り、ソーシャルディスタンスへの配慮などは、皆無で、22時には、音楽祭自体は、終了させられたものの、盛り上がっている人々は、音楽祭の終了後も近隣の通りに集まり、ますます狭い場所で歌う踊るの大騒ぎ。

 警察もソーシャルディスタンスを呼びかけ、警戒体制を取っていましたが、なすすべもなく、交通整理。音楽で、アルコールも入って盛り上がった人々がどうなるのか?いい加減、政府も想像がつきそうなものの、厚生大臣のオリヴィエ・ヴェランは、SNSで、「今日は、フェット・ド・ラ・ミュージックです。皆さんは、おそらく家族や友達と一緒に集まることでしょう。しかし、ウイルスは依然として蔓延しており、あらゆる状況でバリアジェスチャーを尊重し続けて下さい。自分自身とあなたの愛する人を守ることは、全員の責任です!」などと呼びかけていましたが、そんな呼びかけが伝わるようなフランスではありません。厚生大臣なら、こんな呼びかけをするのではなく、このような集まりは、禁止にすべきでした。

 昨日のデモでも大概、頭にきましたが、今日のフェット・ド・ラ・ミュージックでは、若者が多いとはいえ、大の大人が、この人たちは、バカなんじゃないか? と正直、思いました。また、このような国民を抱える国で、このような催しに、なぜ、許可を下ろしたのか、許可を下ろせば、このサンマルタン運河の状態になることは、事前に充分に想像できたはずです。今は、フランス人を興奮させるような状況を作ってはならないのです。国民の良識におもねるとか、モラルを期待するとかいうことは、フランスでは通用しないのです。

 これまでも、そして、今回のコロナウィルスの件では、本当にフランス人は、どうしようもない、感染が広まったのも致し方ないと度々、思ってきましたが、今日もまた、やっぱり、どうしようもない・・と、再び、強く思いました。

 一方、学校の再開についてや、スポーツ競技に関してなどは、依然として、とても慎重な対応を取っているのが、なんだかすごくチグハグな感じがするほどです。毎日毎日、何千人、何万人という人が集まっている中、学校の再開や他の業種の営業には、やたらとうるさく二の足を踏んでいることが、なんだか、バカバカしく感じられてくるのです。

 これから、毎週、土曜日のデモはあるだろうし、7月に入れば、フランスの革命記念日であるパリ祭がやってきます。いくらでも、人が集まる機会が訪れます。

 来週のパリは、気温が上がり、30℃を超える日が続くそうです。ますますマスクをするのが辛くなる季節になります。まあ、もう既にマスクをしていない人がほとんどなので、関係ないかもしれません。もう、なんだか、投げやりになりそうです。

 今日は、また、つくづく、フランスは、ダメな国だと思いました。

<関連>
「フランスは、やっぱりダメだと、絶望した理由 コロナウィルスは、蔓延し続ける」
https://rikakaigaiseikatsu.blogspot.com/2020/04/blog-post_26.html

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