2020年6月21日日曜日

土曜日のデモは、フランスの日常だけど、フランスの新規感染者は、日々、増加しています


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 週末のパリは、デモが日常のようになっていますが、今週末も、警察による暴力や人種差別、不法移民の正規化、黄色いベスト運動など5つのデモが警察が許可のもと、行われました。

 それぞれのデモを行うグループは、警察にデモの目的、集合場所・時間ルート等を予め届け出をすることが義務化されているので、どこで、何のデモが起こるのかは、おおよそは、前もって、知ることができ、デモが暴走した場合の危険を考えて、周辺のメトロの駅が閉鎖されたり、店舗が閉店したりします。

 フランスという国は、つくづく、デモを尊重する国で、人々は、デモクラシー・民主主義の国と、誇らしげに語りますが、その実、かなり社会主義よりの国のような気もしています。

 今週末のデモは、暴力化したデモには、発展はしなかったようですが、前日に発表されたそれぞれのデモの予定表?を見ると、こんなにあるんだ・・と、絶句を通り越えて、もはや、ため息も出ません。しかも、今回のデモでは、マスク率も格段に減ってきています。

 先週あたりから、フランスのコロナウィルスの新規感染者の人数は、152名、344名、458名、467名、811名とすごい勢いで増えており、私は、ちょっとギョッとしているのです。(日本では、新規感染者は、50〜80名くらいでも、とても警戒していますよね。そんな日本が羨ましいです。)

 これだけ、毎週のように、デモだの何だのと人が密集していることを考えれば、この感染者数は、少ないぐらいかもしれません。第2波が来たとしても、治療薬やワクチンは、なくとも、この数ヶ月の経験で、医療者側の対応も心得て来たところもあると思うので、何も知識がなく、わけがわからなかった状態での第一波の感染爆発のような波には、ならないかもしれません。

 しかし、どうしたら感染するのかは、皆、わかってきているのに、あれだけ、恐ろしい体験をしたのに、意気揚々とデモに出かける人々が私には、どうしても理解できません。

 経済の復興のためにも、デモのために閉店せざるを得ない店舗が出たりすることも、納得がいきません。今は、デモで大勢が集まって抗議することが、感染者の増加や、経済を犠牲にしてまですることとは、思えないのです。

 ワクチンも治療薬もない今、コロナウィルスと共存しながらの生活を模索していかなければならないのですが、デモも含めてフランスの日常生活ならば、デモ自体もコロナウィルスと共存するスタイルにシフトしてくれないか?と、甘いことを考えます。

 デモは、フランスだけではなく、アメリカやイギリスなどでも、なかなかの規模で起こっているようです。日頃は、欧米人という言葉の使い方を疑問に思いますが(アメリカとヨーロッパは、全然違うし、何なら、ヨーロッパの国々もそれぞれ違います)、このさなかのデモに向かう血の気の多さは、(あくまでも日本と比べてですが・・)ついつい、欧米は・・と言いたくなってしまいます。

<関連>
「フランス人の熱量」
https://rikakaigaiseikatsu.blogspot.com/2020/01/blog-post_11.html













 

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