2020年6月4日木曜日

ロックダウン解除・パリのレストラン・カフェもテラス席で営業再開


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 パリのレストラン・カフェに日常の一部が戻ってきました。まだ、店内の営業は、認めたれていないため、店の外のテラス席のみの営業、しかし、実際にテラス席のある店舗は、全体の40%にしか過ぎす、急遽、パリ市役所に申請して、店舗の前の歩道のスペースや道路の駐車スペースなどの公共スペースの一部にテラス席を儲ける許可がおり、細い道路沿いなどは、通行止めになっている場所もあります。

 パリの街は、ロックダウン解除の第2ステージが始まる日の午前0時から、カフェのオープンを待ちわびていた人たちで、賑わいました。当日の夜は、テラス席に予約まで入る盛況ぶりで、予約をしていなかった人の行列ができたほどです。

 日本と違って、並ぶことが大嫌いで、とても苦手なフランス人も、この2ヶ月間のロックダウン生活で、スーパーマーケットなどにも、距離をとって並ばなければならなかったおかげで、ちゃんと列に並ぶという習慣がついたようです。並んでまで、楽しみたいレストランのテラスでのひと時、フランス人にとって、カフェ、テラスは、ほんとうに息をするように当たり前な日常の一部だったことを彼らの満面の笑みから垣間見た気がしました。

 ロックダウンになるという前夜、パリのカフェやバー、レストランは、年末のカウントダウンのように多くの若者が集まる騒ぎになりましたが、今回の解除第2ステージでのカフェ、レストランでの彼らは、若者だけではなく、年配の人も大勢いて、穏やかで、どこか、落ち着きを見せながらも、晴れやかな、日常を取り戻した嬉しさを隠しきれない表情が印象的でした。

 「バカンスでもない、特別なことでもない、カフェのテラスでコーヒーが飲める日常が戻ってきたことが何よりも嬉しい。」と何気ない日常の幸せを噛み締めているのでした。真の喜びというのは、ごくごく普通の日常を噛みしめることなのかもしれません。

 レストラン側も衛生面を考慮して、メニューは、これまで使用していた紙のメニューから、携帯でQRコードをかざすとメニューを読み込むことができるようになっていて、そのまま、携帯で、注文、支払いができるシステムを採用しているお店も多いようです。

 もともと、フランス人は、今回のコロナ対策は、関係なしに、テラス席が大好きです。特に、気候が良くなって、日も長くなった季節には、テラス席は、満席で、店内は、ガランとしている・・なんていうことがよくあるものです。

 私としては、小さなテーブルで、排気ガスにまみれ、人通りも多い落ち着かないテラスのスペースを好むフランス人が理解できないと思っていましたが、改めて、彼らが楽しそうにテラスでの食事やコーヒーを楽しんでいる姿を見ると、やっぱりこれがパリだよね!となんだか嬉しくなるのも不思議です。

 ロックダウン中の美しいパリの景色を何度も映像で見ましたが、やはり、レストランやカフェに人がいる様子は、街が生き返った感じです。

 レストランやカフェの営業のために、駐車スペースがなくなったり、道路が通行止めになったりして、苦情が出ても、おかしくはないのですが、彼らにとっては、むしろ、テラス席が拡大されることは、大歓迎なのかもしれません。

<関連>「パリのカフェに見るフランス人の日常の楽しみ方」
https://rikakaigaiseikatsu.blogspot.com/2019/12/blog-post_85.html
 

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