私には、遺伝性の心疾患などの持病があって、定期的にお医者さまにかかっています。特に深刻な状態ではないので、呑気に構えていますが、年に一度くらいの割合で、血液検査をして、心臓専門医にかかるように言われています。
それが、なんやかやと延ばし延ばしになっていた上に、さらにロックダウンになって、血液検査に行けないままになっていました。
ロックダウンが解除になったと言っても、ウィルスは、消えたわけでもなく、特に医療施設への出入りは、避けたいと思っていたので、血液検査のことは、気にはなりつつも、つい最近まで、ほったらかしにしていました。しかし、第3段階の解除になり、さすがにもうそろそろ・・と思い、まずは、かかりつけのお医者さんにいつもの薬の処方箋をもらいに行った際に、血液検査の詳細を書いた書類を再び書いてもらいました。
血液検査をしてくれるラボは、家の近所の私立病院に併設されていて、通常ならば、予約なしにやってくれるのですが、一応、電話で確認したところ、現在は、予約と医者からの書類が必要だとのことで、コロナウィルスの検査ではないのね? 緊急ではないのね? 本当にコロナの症状は出ていないのね!としつこく確認され、予め、医者からの書類をメールで送って下さい・・などというやり取りをしたのが、約2週間前のことでした。
しつこく、コロナの症状を確認されたりしたので、検査に行くときには、てっきり、コロナの検査もしているのだとばかり思って、コロナの患者さんとは、入り口は、別なのかしら?などと思っていたら、実際に行ってみると、全くそんなこともなく、あまりに緩い雰囲気で、拍子抜けしてしまいました。
入り口には、アルコールジェル、手で触らずに、足で踏むとジェルが出てくるシステムの大きなタンクが置かれており、こんなところにも・・と思わず目に付くトリコロールのマーク入り。
ラボ入り口に置かれたアルコールジェル |
受付には、スーパーマーケットなどにもあるような、プラスチックのバリアは、してあるものの、スタッフには、マスクをしていない人もいて、緊張感は、あまりありませんでした。
プラスチックのバリアのある受付 |
「ロックダウンの最中は、大変だったでしょう?」と聞くと、「いえいえ、全然、ここは、閉まっていたから・・」という、これまた予想外の回答に、こちらの方が驚きました。パリ、イル・ド・フランス医療施設が飽和状態だったのに、医療機関の一部というのに、クローズ状態であったことには、驚きでした。ここは、私立の病院に併設された施設で、隣の私立病院もコロナウィルスの患者の受付は、していなかったようなのです。
テレビの報道などでは、多くの私立の病院もコロナの患者を引き受けていると報道されていたのに・・現実は、報道どおりではなかったことにも、私は、少なからずショックでした。報道を鵜呑みにしてはいけないと、改めて思いました。こうなると、フランスの国立病院と私立病院の連携は、どうなっているのだろうか?と、疑問を感じずには、いられません。
彼らは、いつもと全く変わらず、「警察の車が止まっているけど、母が車を駐車してるけど、大丈夫かしら?」などと、至って和やかな雰囲気で、あれだけ、しつこく、コロナの症状があるかないか?を確認していたのは、コロナの症状があったらば、断るためだったのです。
我が家から、一番近い病院なので、何かあった時には・・と、どこかで心強く思っていたのに、一気に不安になった血液検査でした。
<関連>「絶対に入院したくないフランスの病院」
https://rikakaigaiseikatsu.blogspot.com/2019/12/blog-post_53.html
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