2021年12月8日水曜日

フランスの12月の恐怖の配送事情を垣間見た!

  


 日頃から、あまり配送事情が良いとは言えないフランスですが、最近、モンディアル・リレーなどの自宅に直接配送するのではなく、中継地点を経由する(配送の時も受け取りの時も中継地点で引き渡し、受け取りする)システムができて、若干マシになってきたと思っていました。

 12月は特にクリスマスプレゼントなどで、配送品も一段と多くなる季節。フランスには、お歳暮のようなものはありませんが・・その代わりといったら何ですが、ノエルのプレゼントには、皆、お金を使います。

 そんなわけで、いつもよりもずっと、配送が立て込み、時間もかかれば、紛失などの事故?も増えるのです。私もこれまで12月に日本から送ってもらった荷物がいくつか紛失されており、そのたびに、送ってくれた人にも申し訳ない気持ちになるので、12月は泣く泣くお断りするようにしています。

 私は、ここ数年、家の中の断捨離かたがた、お小遣い稼ぎに、Vinted(ヴィンテッド)というフランス版メルカリのようなものをやっているのですが、この時期は、最も良く売れる時期で、出したまま、放ったらかしになっていた品物をもう一度、出し直したりしています。(時間が経つと検索の上位にあがらなくなるため)

 この時期は、さすがにクリスマスプレゼント用だけあって、中古品よりは、新品のものが売れるのですが、家に買ったまま使用していないものは山ほどあって、この山を見るたびに、どれだけ余計なものを買い込んでいたのか?と反省し、なんとか、少しくらいはとりかえそう!そんな気持ちなのです。

 Vintedで指定できる中継点はいくつかの会社があるのですが、それは、買い手側が選択するようになっているので、こちらからは、会社を指定することはできません。週末の間にサイトを見る人が多いのか、先週末には、3点が売れ、残念ながら、3ヶ所別々の会社の配送地点で、一日に3軒まわるハメになりました。

 その中でも、海外から(今回はイタリアでしたが)の購入者の場合、UPSという会社を指定されることが多いのですが、そのUPSに荷物を持っていった時の話です。

 いつもは、そんなに人がいるわけではないのに、さすがに12月だけあって、狭い荷物の引き渡し場所には、数名がすでに待っている状態。狭い空間で、マスクをしていない人もいたので、嫌だな・・感染が心配だ・・と思いながらも、だからと言って帰るわけにもいかずに、列に並んで待っていたのです。

 すると、一人目の女性は、2個の荷物を受け取りに来たのに、1個目の荷物は、「今は荷物が多過ぎて、探せないから出直してください!」と言われ、もう一つの荷物は、「別の地域のUPSに届けられているから、そこへ取りに行ってください!」と言われており、なんだか、みているうちに嫌な気分に・・。

 そして、次の男性は、引き取るはずの荷物を検索したはずなのに、「あなたは、もう10月8日に受け取ってますね・・」とあっさり・・、男性が、「その荷物じゃなくて、こっちだ!」と携帯の通知画面を見せると、「ああ〜それね・・」と、応対している女性は全く怯むことなく、再度、検索。

 すると、「あなたの荷物はメキシコに届いています!」と・・。列に並びながら、聞くとはなしに聞いていた私も「メキシコ??」と思わず、声をあげてしまいました。パリに来るはずの荷物がなぜメキシコに行ってしまうのかわかりませんが、その男性は、慌てて、携帯で送り主?と連絡を取り始めました。

 次に引き取りに来ていた男性の荷物も、「あなたの荷物はまだ届いていませんよ!あなた、荷物を受け取るための税金を払っていますか? 多分、そのために、荷物は税関で止められているのだと思います」とばっさり。

 男性は、「前回は、税金は、ここで支払ったから、それでいいと思っていたんだけど・・」と言うも、「とにかく、ここには届いていませんから、税関に連絡してこの地域の配送担当の人と話してみて下さい」で終わり。

 フランスでは、今年の夏から、配送品に税金がかかるようになって、色々とシステムが変わったために、これまでもスムーズとは言い難かった配送がさらに滞っていることが考えられます。

 結局、私の前に並んでいた女性で荷物を無事に受け取れたのは、延々と待たされていた女性一人だけ・・。私は受け取りではなく、配送してもらうものを渡しに行っただけとはいえ、こんな様子を見てしまって、これから送る荷物は無事届くのだろうか?と大いに不安になりました。

 しかし、これらの塩対応?を受けた人々は、がっかりする様子はあっても、怒ることもなく、「ハイ・・そうですか・・」と意外と素直に受け入れているのも不思議なことです。

 慣れているというか、こんなものだ・・と思っているのでしょうか? 物申すはずのフランス人もこういう事には、意外とあっさりと受け入れるところは不思議です。

 けれど、こんな場面を一度に見せられて、やっぱり私は、ちゃんと送ったということだけでも知らせておかなければ・・と、とりあえず、買い手の女性には、「今、荷物を送りました」と連絡を入れておきました。

 そして、さらに、その翌日、朝早くに階下の隣人がドアフォーンを鳴らすので、(顔見知りで、会えば挨拶程度はするが、あまりよくは知らない人)何かと思いきや、これがうちのポストに入っていたけど、これ、お宅のものではないですか?と間違って配達されていたけっこう大きめの荷物を届けてくれました。

 この荷物は、会社からのもので、特に荷物を送りますという連絡もなかったため、荷物が届いていないこと(迷子になっていること)さえ知らなかった私。隣人が正直で親切な人で、わざわざ届けてくれたからよかったようなものの、ばっくれられていたら、もうそれで終わりでした。

 うちは、そんなに配送品と多く関わらないにもかかわらず、このようなできごとに連日、遭遇するとは、やはり、フランスの配送事情はちっともよくなっていなかった・・と思わざるを得ないのでした。


フランスの配送事情


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