2021年12月23日木曜日

イギリスの1日の新規感染者数10万人、フランス8万4千人突破 もう止まらないオミクロン株

  



 イギリスの1日の新規感染者数が10万人を突破したと言うニュースに、さすがにイギリスは先を突っ走っていく・・とびっくりしていたら、同日のフランスの新規感染者数も8万4千人を超えて(84,272人)、これは冗談を言っては、いられない・・とますます怖くなってきました。

 一昨日のフランスの新規感染者数は、7万3千人、1日で1万人以上も増えるとは、やはり、只事ではありません。

 たしかに、現在はノエルを控えて検査する人が増えているのは事実ですが、それにしても、検査をして感染していなければ、感染者が増えるわけではないので、たしかに感染が急拡大していることは確かなのです。

 1日の新規感染者数を聞く前に、ちょっとお祝い事があったので、久しぶりに外食に出かけたら、そのお店では、ヘルスパスのチェックもなく、開店時間早々に入店したので、お店には、私たち以外は誰もいなかったため?と思いきや、その後、続々と入ってくるお客さんに対してもヘルスパスのチェックはしていませんでした。

 もともと、私は、あまり外食を頻繁にするわけではありませんが、それでもヘルスパスのシステムが始まって以来、全くヘルスパスのチェックをしていないお店は初めてでした。

 飲食店では、ヘルスパスのチェックが義務付けられて以来、それでも、数回は外食していますが、こんなことは初めてでした。

 これまでも、そんなお店はけっこうあるよ!と友人からは聞いていたのですが、明らかにヘルスパスもゆるゆるになってきているのを、目の当たりにしたのでした。

 知人がパリのガイドさんのような仕事をしていて、久しぶりにやってきた日本人観光客数人を案内して、ムーラン・ルージュ(フレンチカンカンなどを披露するパリの人気スペクタルショー)に行ったら、全席満席で、マスクをしている人など誰もいなくて、ビックリして、早々に外に出てしまった・・という話をたまたま昨日、聞いて、驚愕したところでした。

 まあムーラン・ルージュはドリンク付き、あるいは食事付きのショーなのでマスクをしていないのも無理はないのかもしれませんが、思わずそのド派手なショーと、満席の興奮している様子に屋内での全員ノーマスクの光景にギョッとする気持ちもわからないではありません。

 ディスコやナイトクラブなどは営業停止だと思っていたのに、ムーラン・ルージュは、食事やドリンクを伴うショーのために、この営業停止には、入っていないようです。気になって調べてみたら、もう年内いっぱい予約は満杯です。

 しかし、考えてみたら、どこのレストランも大勢のお客さんで賑わっており、飲食店ゆえ、お客さんは誰もマスクなどしていないわけで、何もムーラン・ルージュにだけ、驚くのもおかしな話です。

 しかし、ヘルスパスのチェックも適当になっているのなら、現在のフランスの感染状況が急速に拡大しているのも不思議な話ではありません。

 また、先日、偽ヘルスパスを入院の際に提示して、急激に病状が悪化して死亡した事件から偽ヘルスパスに対する調査が広がり、それ以前には、フランスでは3万6千枚の偽ヘルスパスが流通していると言っていたのが、それから、捜査が進み始めて、その次の段階では、「11万枚、またその次には30万以上の偽ヘルスパスが流通している」と発表されるごとにその数は新記録を更新し続けています。

 また、レストランなどのヘルスパスをチェックする側も、「けっこう同じ名前、同じ生年月日の人のヘルスパスを見かける・・」などと平然と言ってのけていたりするのを聞くと、これはもう、ヘルスパスが正常な機能を果たしてはいないのではないか?と思わずにはいられません。

 しかし、レストラン側では、ヘルスパスと本人確認のIDカードのチェックをすることはできずに、ハッキングされているか、闇でやりとりされているヘルスパスを見分けることはできません。

 ノエルを家族と迎えるために、絶賛、PCR検査進行中のフランスではありますが、こうなってくると、検査の結果、陽性になった8万4千人の人々が、家族とノエルを迎えることを諦めて、おとなしく隔離生活を送るのかどうかも疑わしく思えてきてしまいます。

 こんなに急激に感染が拡大している事態に、「昨年は、ワクチンなしにノエルを乗り越えた・・フランス国民は皆、どうやって感染回避ができるかはわかっているはず・・」と、ただ漠然と、「大勢での集まりは避けるように」というだけで、ノエル・年末年始を迎えようとしているのは、どう考えても甘すぎると思うのです。

 ヘルスパスからワクチンパスへの移行を急いで1月初旬に前倒しにすることになったようですが、たとえ、それがヘルスパスでもワクチンパスでもそのチェック機能がしっかりなされていなければ、同じことで、その前に最も人々が集うノエルや年末年始に特別な対策もとらずにいたら、ワクチンパスが施行される前に大事に至ってしまいます。

 11月の初旬にWHO(世界保健機構)が「ヨーロッパが再び感染の震源地になる 2月までにさらに50万人の犠牲者が出る恐れがある」と警告していましたが、まさに、ヨーロッパでの感染拡大は、現在とどまることを知らず、イギリスの10万6千人をはじめとして、フランス8万4千人、ドイツ4万5千人、スペイン6万人、イタリア3万6千人、オランダ1万3千人とこれだけの国でも、1日の新規感染者数は34万5千人以上、毎日、新記録を更新しつづけています。

 これまで「コロナと共存しながら生きる」などのスローガンを掲げて進んできましたが、どうやら、これでは、「とてもコロナと共存して生きる」どころではありません。


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