2022年4月14日木曜日

日本帰国時、帰仏時のダブル時差ボケの苦しみ 超長距離フライトの後遺症

   


 なんだかんだいっても、日本への一時帰国は楽しいことに溢れています。限られた滞在期間にやらなければならないことは山積みで、その中でのキツキツのスケジュール調整にちょっとウンザリすることもあるし、1日くらい家でダラダラとボーッとしたいな・・などと思っても、すかさず「ゆっくりするのはパリに帰ってからにすればいいでしょ・・」などと娘に言われて、「それもそうだ・・」と思い直して、結局、ギッチリと予定が埋まっていきました。

 それでも楽しい日本での滞在期間が苦しくなってしまう一因には、「時差ボケ」という、どうすることもできない現象が大きく影響しています。

 若い頃は、日本到着後も2〜3日もすれば、いつの間にか現地時間に順応していたものの、最近では、日本時間に適応するまでに、1週間はかかるようになりました。

 たいていは、パリを夕方出ると、翌日(日本時間で)夕方に日本に到着する(直行便では)ので、パリで飛行機に乗ってしばらくすると出てくる食事をして、寝てしまうと、ある程度、飛行機の中でもまとまって寝ることができて、あとは残りの時間は映画などを見て過ごせば、日本に着くのは日本時間の夕方です。

 これまでは、多少は疲れていても、少し頑張って寝ずにいて、夕食をとってから寝れば、ある程度は、少しでも日本時間に慣れていくことができる日本帰国時のリズムができていくように努めていました。

 それでも、翌朝には、朝4時くらいには、ぱっちり目を覚ましてしまうのは、いつものことで、日本到着翌日の朝には、無理に寝ようとはせずに、散歩がてら近所のコンビニを覗いてくるというのが、最近の私の日本へ帰国した際のおきまりのコースになっています。

 シンとした早朝の街を、「あれ?この家、こんなにきれいになったんだ・・」などと近所の家の変化などを楽しみながら、コンビニに足を踏み入れると「ピロリラリン〜ピロリラリン〜」という音に、なんとなく、「あ〜変わらないな・・この音・・」などと思いながら、ツイッターなどで流れていて、「いいなぁ〜食べてみたいな〜」などと思ってみていた新製品をちらちらと見て歩きます。

 どういうわけか、いざ現物を目の前にしてみると、さほど魅力的に感じないのも不思議なことです。

 日本に行った時は、決まって午後4時くらいになると、急激な睡魔に襲われるのも決まっています。それでも、そこで寝てしまえば、いつまでも時差ボケが治らないので、必死に睡魔を戦いながら、しばらく過ごしていると夜には復活しています。

 毎日、少しずつ無理をして頑張っていれば、一週間ほどで時差ボケは解消します。

 ところが、今回は超長距離のしかも経由便ということで、前日の朝早くにパリの家を出て、乗り換えの時間等もいれれば約20時間ほどの、どこの国でもない定まらない昼だか夜だかもよくわからない空間での時間の経過に時差ボケはいつもに増して重いものになり、とうとう帰仏するまで時差ボケがなおらないという異常事態に陥りました。

 そもそも長距離フライトの疲労はいつも以上に長い上に、滞在期間として見積もっていた時間が短縮されたり、機内接触による隔離などから、大幅にスケジュールが押せ押せになり、立て込んでしまったことから、いつも以上に忙しく動くことになって、疲労は堆積していく一方で、時差ボケのために、十分な睡眠がとれないままに日を重ねていくことは思っていた以上に体力的にキツい結果になりました。

 スケジュールも半ばを過ぎると、もう夕方は無理をしてでも起きていれば・・などと思っていても、突然、脳が膨張してボーッとしてくるような感じがいつまでも消えず、体力的にも背中全面に疲労が張り付いているような感じがとれなくなってきました。

 これは一日中、同じ状態が続くのではなくて、突然、吸い込まれるように眠くなったり、頭がボーッとしてくるのも時差ボケの特徴です。また、何の前兆もなく、急に空腹を感じたりするのも時差ボケの症状で、まるでスイッチが入ったかのごとく、急に感じるものなので、体内時計・腹時計の誤作動とも言えるような、自分の身体ながら、自分では制御不能な感じになるのも、客観的に見れば、とても興味深い現象です。

 しかし、悲しいかな、身体自体は、もうムリはムリで、ついていけなくなっていることをひしひしと感じています。

 今回は、とうとう日本滞在中に時差ボケがなおることはなく、そのまま、また再び超長距離フライトにて、帰仏。パリに戻ったら戻ったで、今度は「ダブル時差ボケ」にしばらくは苦しめられています。

 しかし、なぜかフランスに戻った時よりも、日本に行った時の方が「時差ボケ」が辛いのはいつものこと、以前はパリに戻った翌日から仕事・・などということもしていましたが、今はとても、そんなことはできません。

 超長距離フライトはそのフライト自体の負担だけでなく、「時差ボケ」に関しても、大きく影響を及ぼすということを思い知らされています。


時差ボケ 超長距離フライト


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