2022年4月15日金曜日

エネルギー価格の高騰に伴うエネルギークーポンの配布

   


 昨年末の段階で、フランス政府は電力・ガスをはじめとする価格の高騰が続く対策として、100ユーロのインフレ補償手当を支給していました。

 我が家も100ユーロを受け取り、「これなら、いつもの電気代を考えたら、今回の電気代の支払いにはおつりがくるくらいだな・・」と、ニンマリしていたら、なんと、100ユーロでは足りずに追加分を慌てて支払うハメになり、「やっぱり、電気代もずいぶんと値上げしているんだ・・」と、その時点でようやくインフレを実感するという私のボンヤリ具合を自覚したくらいでした。

 私は車を持っていないので、ガソリンの価格が高騰したといっても、あまり実感はなく、食料品などの価格が上がったと言われても、特別に欲しいものでもない限り、もともと安くなっているものしか買わないので、正直、あまりインフレの実感はなかったのです。

 しかし、我が家のアパートは、オール電化で、電気料金の値上げは切実な問題で、今後の電気料金の支払いを考えると、「これは節電を心がけなければ・・」などと思っていたのです。

 しばらくフランスを留守にしていたので、溜まった郵便物やメールをチェックしていたら、その中に、EDF(フランス電力)からのメールを発見し、内容は、「あなたにエネルギークーポンが支給されています。エネルギー小切手は、次回のEDFの請求書または分割払いから差し引かれる予定です。また、お会いしましょう。あなたのEDFアドバイザーです」というもので、ちょっと胡散くさい感じもするので、「最近は、この手の詐欺メールもあるから、下手にいじるのはやめよう・・」と思って、そのまま放置していたのです。

 しかし、「そういえば、私は最近、EDF(フランス電力)のアカウントを作ったんだった!アカウントをチェックすれば、このメールの内容が本当かどうかわかるはず・・」と思い至り、サイトで自分のアカウントをチェックすると、メールで通知された金額が私のEDFのアカウントに入金されていました。

 その時点で、やはり、このメールは本当のものだったということがわかり、あわてて今回のエネルギークーポン配布についての報道を確認しました。

 どうやら、今回のエネルギークーポンは、2021年のエネルギークーポンを受け取った世帯に対しての、例外的な追加ということらしいです。前回のクーポン配布に際しても例外的な措置とされていましたが、今回も例外的な措置が続いているようです。

 このエネルギーチェックは、2023年3月31日まで使用することができます。

 金額は、各世帯の収入により積算されているようで、高額所得者には支給されていません。

 今回のエネルギークーポンも、前回同様、中産階級・低額所得者への財政的な後押しのようで、もしかしたら、大統領選挙を控えているということも関係あるかもしれません。

 しかし、それにしても、このあたりは、フランスの税務署の見事なところで、きっちり請求もするかわりに、国民(住民)各個人の財務状況(納税状況)をきっちり把握していて、データを全て管理しているために、政府からの援助や支給も速やかに合理的に対応してくれます。

 フランスは、日本のように全国民に一律10万円支給などという不合理なこともしません。

 それにしても、メールでうまい話が来ても、すぐには信用できないあたり、安心して生活できる社会ではない面も同時に感じています。

 次回の電気料金の請求が一体、いくらぐらいなのか?まだわかりませんが、 ひょっとして、またすごい値上げで、また、足りないのかもしれませんが、この全ての価格が高騰する中、少しでも援助してくれるのは、ありがたいことです。

 

フランス エネルギークーポン支給



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1 コメント:

Unknown さんのコメント...

はじめまして、読ませて戴き有意義なな体験記有り難う御座います。此方は、🌸が散り藤の花がきれいに咲いてます。春爛漫👍