2022年4月24日日曜日

国民健康保険カードCarte Vitalを利用した詐欺と日本のオレオレ詐欺

  


 最近、フランスでは、IT化が進み、これまで、いちいち出向かなけれなならなかった用事が携帯やネットで済むようになってきています。そんな中、ここ数ヶ月の間にSMSを使った通称カートヴィタル(Carte Vitale)国民健康保険カードの詐欺被害が発生しているようです。

 フランス国民及び、フランスに在住する者は、この国民健康保険に加入していますが、この国民健康保険には、緑色のICチップ入りのカードが使用されており、そのカードによって医療は管理されており、ある意味、命綱とも言える大切な存在です。

 医者にかかる時、医者が処方してくれる処方箋による薬をもらいに行く時など、また、今回のパンデミックなどでは、PCR検査を受ける時などもこのカードが活躍しました。

 また、このカードにより、かなり個人個人の健康に関するデータが把握されており、既往症や病歴や年齢などに応じて、必要な予防接種や検査などのオファーが届いたりもしています。

 しかし、このカード、定期的に更新手続きが必要で、時々、その更新手続きをするようにという通知が届きます。更新手続きといっても、薬局などにおかれている専用の機械でチャージするだけで完了するごくごく簡単なものです。もちろん無料です。

 ところが、最近、このカードの更新手続きを装った詐欺が多数発生しており、現在フランスで2番目に多い詐欺なのだそうです。その手口は、契約者の携帯電話に、カードの更新や更新を促すメッセージが届き、リンクをクリックすると、「国民健康保険」のサイトとよく似たサイトが表示されます。そして、新しいカートヴィタルを送るために、住所を聞かれるのです。

 しかし、それを受け取るためには、数ユーロを支払わなければならない。その後、詐欺師は「支払いはお客様のクレジットカードで支払うことができます」と誘いかけます。詐欺師は84セントを支払うようにという話でしたが、数百ユーロが引き落とされるという被害が続出しているようです。

 中には、なかなか巧妙な手口を使う場合もあり、詐欺師は、被害者に銀行員のふりをして電話をかけてきて、「あなたは、こんなところに住んでいて、こんな銀行のカードを持っている、こんな人です」と自分を信用させるための情報をすでに持っていて、さらには、銀行カードの不正利用を逆に彼ら自身から伝えることで、被害者を安心させようとするようです。

 SMSと電話を巧みに利用する新手の詐欺です。フランスにお住まいの方は、くれぐれもご注意を! 健康保険がメッセージでカートヴィタルの更新を依頼することはなく、カードの更新は薬局で完全に無料で行われるもので、決してネット上で行われるものではありません。

 その他、フランスでは、最近、荷物の受け取りに関するSMS上での詐欺を目にしたことがありますが、私の場合、荷物を受け取る予定はなかったために「ん??」と不審に思ったので、調べてみると案の定詐欺であるということがわかりました。

 不審に思ったら、その文面をそのままコビーしてググれば、詐欺被害の情報が出ていますので、調べてみた方がよいかもしれません。

 そういえば、先日、日本に一時帰国していた際に、私は初めて自宅の電話で「オレオレ詐欺」らしき電話を初めて経験しました。日本のオレオレ詐欺は、ずいぶん昔から聞いたことはあったのですが、実際にその電話に出たのは初めてでした。

 電話に出ると、若い男性の声で、「あ〜俺・・」、家の固定電話ですから、勧誘などの電話以外は、だいたい知っている人からしかかかってきません。たまたま弟と連絡をとらなければならない要件があった私は、一瞬、弟だと思い、「あ〜○○!」と弟の名前を言いました。

 しかし、どうも、声が少し若いようで、いや、でも国際電話(弟は海外にいる)だからなのかな?と一瞬思ったものの、どうにもおかしい・・「え〜ほんとにあなたなの?」というと、「そうだよ・・」と、「今、どこにいるの?」「仕事中だよ」「仕事中ってどこよ?」ここまで言って、相手が適当な日本の地名を言えば、絶対に違うことがわかると思ったのです。

 そこまで来て、相手はそれには答えずに「やだな〜疑ってるの?」とばかり、繰り返すだけ・・これが本当に弟ならば、疑ってるの?などとは言いません。結局、相手は要件を伝えないままに諦めたようで、電話は切ってしまいましたが、「オレオレ詐欺ってほんとにオレオレって言うんだな・・」などと思ったものの、若い人がこんなことを昼日中に必死にやっていることが情けなくて、とても嫌な気持ちになりました。

 しかし、これほど有名な詐欺も、もう私が海外に出る前からあった話ということは、もう20年以上も前からあったこと。凝りもせず、こんなことが続いているということは、それなりに騙されている人がいるということです。

 最近は、日本のATMにも、そのような被害に気をつけてくださいなどという張り紙もあり、少しまとまった金額の現金を窓口でおろそうとすると用途などもうるさく聞かれると叔母などが嘆いていました。

 フランスの場合も日本の場合も少しの隙をついて、騙そうと企む人は後を絶たないようです。見慣れないものを見かけたら、まず疑ってかかることが、必要なのかもしれません。


Carte Vital 詐欺 オレオレ詐欺


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