昨年のパリオリンピックのセーヌ川でのトライアスロンも最後のギリギリまで、その水質上の安全性で中止・決行とドタバタ劇を演じ、パリ市長がデモンストレーションで泳いで見せたり、マクロン大統領まで泳いで見せる(結局、彼は実際には泳がなかった)と見栄を切ったりして、物議を醸してきましたが、結局、トライアスロンは強行され、傍目からも、「何の罰ゲーム?お気の毒に・・」と思わないでもありませんでした。
セーヌ川での水泳問題はこのオリンピックで終わりだと思っていたら、全然、これに懲りていなかったどころか?同じテンションパが・・パリ市ではまだ続いていたのです。
なんと、パリ市は7月5日から8月31日まで3つの新しい自然水泳場(ブラス・マリー、グルネル、ベルシー)をオープンさせるそうです。
「今年の夏、パリ市民と観光客は、セーヌ川での水泳が禁止されてから100年を経て、セーヌ川での水泳の楽しさを再発見するだろう!」というなんとも「は~~?」と反応に困るようなフレーズを発表しております。
これは単なるジョーク?ではなく、パリ市はパリプラージュと同時にセーヌ川遊泳スポットを公開するらしいです。
見るからに、相変わらず、「ここでホントに泳ぐの?」と尻込みしそうな外観のセーヌ川で、どれだけの人が実際に泳ごうとするのかは、疑問ではあるものの、とりあえず、この遊泳スポット3ヶ所がオープンするらしいです。
〇マリーアーム(プラスマリー)
ここはシュリー橋のふもと、サン・ルイ島に面したスポット
月~土 am 8:30 ~am 11:30 , 日 am 8:00 ~ pm 5:30 約 70m ×20m 150人収容?可能
〇ベルシー地区
フランス国立図書館の向かい側、シモーヌ・ド・ボーヴォワール歩道橋の両側、ベルシー公園のすぐ下
毎日 am11:00 ~ pm 9:00 収容人数 700人(水泳エリア300人を含む)
35 x 12.5 mと67 x 11 mのプール2つ
〇グルネル
イル・オ・シグネの向かい側、エッフェル塔のすぐ近くにあるグルネル水泳エリア
大きなソラリウムと家族連れや子供向けの安全なプール(深さ 40 ~ 60 cm)が設置 カヤックあり
いずれのスポットでも更衣室、シャワー、トイレ、受付、救急ステーションなどが完備される予定になっています。
こうして見ると、単にセーヌ川というだけでなく、プールが設置される(もしくはすでにプールがあるエリア)ではあるので、実際にセーヌ川で泳ぐという選択をしなくともよいのかもしれません。
しかし、けっこうな収容人数を公表していて、そんなに勇気のある人いる?とも思うのですが、これらのエリアは無料で提供されるとのことなので、水遊び程度なら・・また、話のタネに・・と訪れる人もけっこういるかもしれません。
気になる水質の安全については、地域保健局(ARS)が公衆衛生法及び、欧州指令に基づいて、水質管理を行うと言っています。
パリ市はこの水質検査について、パリオリンピックの際に実施した自動細菌モニタリング装置(従来は実験室での分析に24時間~48時間かかっていたところが、大腸菌や腸球菌などの細菌の存在を15分~20分で検出可能)を利用するそうです。
これまで夏の間、セーヌ川沿いをビーチ風に仕立て上げてきた「パリ・プラージュ」はけっこうそれなりに美しくモダンな感じに仕上がっていましたが、さらにステップアップして、ついに遊泳場となるのか・・と思うと、まず第一にセーヌ川の水面を見て、そこで泳ぎたいと思うかどうかは、また別問題。
実際にはどんな感じになるのかは、7月になったら見に行ってみようと思っていますが、今のところ、楽しみ?というよりも怖いもの見たさ・・という感じです。
セーヌ川遊泳場
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