2024年7月18日木曜日

約束どおりセーヌ川で泳いだパリ市長とセーヌ川周辺の今

  


 選挙のために延期されたとされていたパリ市長のセーヌ川での水泳デモンストレーションが約束どおり7月17日の朝に行われました。幸い好天に恵まれ、水温20℃という条件の中、パリ市長アンヌ・イダルゴは、パリオリンピック組織委員会会長トニー・エスタンゲ氏らとともにセーヌ川に飛び込み、泳いでいる様子がマスコミに公開されました。

 彼女が「セーヌ川で泳いで見せる!」と公言したとき、妙な話ですが、私は、彼女はどんな水着を着て現れるのだろうか? 水着姿を見せるの?と思ったのですが、彼女が着ていたのは、半そで、膝まであるウェットスーツでした。

 とはいえ、彼女はゴーグルをつけて、顔を水につけてクロールで泳いで見せたりして、また、その泳ぎっぷりもなかなか泳ぎ慣れている感じの泳ぎ方だったのには、水の安全性云々よりも思わず注目してしまった感じでした。


 問題にされていたセーヌ川の水質については、7月に入ってからは、危険とされていた基準値を下回るようになったとのことで、この日は、パリ市長だけでなく、地域の水泳クラブのメンバーが招待されて、一緒に泳いでいました。

 こういうご招待もなかなか受けた方は微妙な気がしそうです。

 その同日に、セーヌ川近くを少し歩きましたが、本当にお天気がよい日のパリはきれいで気持ちよい!と思いましたが、セーヌ川に目を落とすと、天気の良い分だけセーヌ川の濁った水の色が強調される感じで、「彼女は本当にここで泳いだのか・・・」とギョッとする気もちにもなり、まさに、パリ市長として体当たりのデモンストレーションだったな・・と感心させられました。

 セーヌ川沿いは、例年ならば、パリプラージュとなっているところは、ほとんどの場所が通行止めで工事中になっており、遠くから川に向かって歩いていたら、建設中の観客席が見えて、「あんなところに観客席?」何の競技をこんなところでやるんだったっけ?と思ったら、セーヌ川の橋の上にできているセーヌ川で行われる開会式のパレードを見るための客席、また、セーヌ川の川岸にもこのパレードを見るための観客席がたくさん建設中でした。



 橋の上の客席は赤、川岸の客席は白、これでセーヌ川がブルーだったら、もっときれいなのでしょうが、セーヌ川の色はよく言えば、緑、というか深緑??まあ、天気がよければ空はブルーなので、これでトリコロールになるでしょうか?

 しかし、しつこいようですが、安全性が一応、保障される数値に下がったとはいえ、ここで泳ぐのは、なかなかアドベンチャラスな感じ・・開会式はともかく、フランスにはもう少しきれいな川もあるだろうに、トライアスロンをはじめ、ここで泳ぐ選手には、かなり気の毒な気がしてしまいます。

 ところで、マクロン大統領もセーヌ川で泳ぐと公言していたのに、彼の水泳大会はまだ行われていません。現在は、選挙結果のために、内閣が事実上のストップ状態で、それどころではないのかもしれませんが、黙ってスルーするのも何だろな?とちょっと、いじわるに思ってしまいます。


セーヌ川 パリ市長 


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