2024年7月4日木曜日

アルカション(ボルドー)のビーチ近くの街 バカンスに向けて地域住民を守る罰則

  


 ボルドー南西にある人気のビーチがあるアルカション(Arcachon)(ジロンド県)の街では、この夏のバカンスシーズンに向けて、観光客の無礼な行為を避けるための対応を強めることを決定し、罰金付きの規則を制定しています。

 アルカション(Arcachon)は、ビーチだけでなく、デュヌ・ド・ピラ(Dune de Pyla)というヨーロッパ最大の砂丘がある場所でもあります。

 アルカション市は、住民の良好な共同生活と生活の質を維持したいと考えており、この規則は、住民の快適さと静けさを確保するために日常的に取り組んでいる自治体が守る価値観から成っていると説明しています。

 このビーチに近い街でのこの夏の禁止事項と罰金は、「上半身裸で街を散歩した場合は、罰金150ユーロ(約26,000円)」。「犬のフンを始末しなかったり、紙屑などを私有地に投げ込んだりした場合には、750ユーロ(約13万円)」、「夜中から午前4時にかけて騒音を発生させた場合、そのパーティーへの参加者には、450ユーロ(約7万8千円)」の罰金が課せられる可能性があるとしています。

 この罰則と罰金の設定のバランスについては、どのように決めているのかはわかりませんが、バカンス先で開放的になっている観光客には、ありがちな迷惑行為なのかもしれないし、そこに住む住民にとっては、悩ましい迷惑行為であるに違いありません。

 この罰則・罰金がどのように街中に掲示されるようになるのかは、わかりませんが、バカンス客にとっては興ざめなことかもしれません。しかし、住民にとっては、それだけ見過ごせないほどマナーが悪化しているということかもしれません。

 これがどの程度、効力を発揮するのかどうか?この取り締まりだけでも大変な労力がいることだと思いますが、結局、パンデミックの時のマスク同様、規則は罰則なしには、守られず、しかも罰金つきでなければ効力を発揮しないということかもしれません。

 ビーチに近い街ならば、暑いなか、ビーチに出て、男性ならば、つい上半身裸のままで街に出てしまうということもありそうですが、せめてTシャツくらい着なさい!ということなのです。

 これに加えて、ビーチではすでに禁止されているタバコの喫煙に関しては、財政措置によりこの原則が強化され、パラソルの日陰でタバコを吸った場合は150ユーロ(約26,000円)の罰金、街の芝生に吸い殻を捨てた場合は750ユーロ(約13万円)の罰金が課せられます。

 これには、約40台のビデオ監視カメラが警察をサポートし、市がこれらの規則を執行できるようにしているということですから、なかなか力が入っています。

 バカンス地とはいえ、街に出るときには、Tシャツなどを着て、ゴミはゴミ箱に捨て、連れてきたペットのフンはきちんと始末し、夜遅くに騒音を発することなく、ビーチではタバコを吸わない・・という、ふつうに考えれば、そんなに難題でもありません。

 しかし、おそらく、こんなことでも、あらためて、罰金付きの罰則とされれば、窮屈な思いをする人も多いのかもしれません。


アルカション 人気ビーチのある街での罰金付き罰則事項


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