児童養護施設に預けられている子どもが売春斡旋業者のターゲットになっており、正確な数字は把握されていないものの、全国規模では、児童養護施設に収容(保護)?されている子ども15,000人が売春に関与していると見られています。
今回のこの騒動は、この被害者(売春に関与していた子ども)の親3人がこの保護責任のある児童養護施設の責任者を告訴したことから、児童保護施設と売春の現状についてが公にされたものです。
そもそもの話は家庭環境に問題があり、子どもを養育できない親から保護している児童養護施設が現実には子どもを保護できていないということで、しかも、この児童養護施設の子どもは、その多くは親元から離れているために、苦情を申し立てる可能性が極めて低いうえに、児童養護施設に入っているという時点で、もう子どもたちは、保護されている状況であるとみなされてしまうために、被害申告や調査の対象にもなりにくいというところに落とし穴があります。
児童養護施設でしっかり子どもを保護してくれていれば、良いのですが、これが杜撰なために、逆に児童養護施設は売春斡旋業者のターゲットにされているようです。
この売春の罠に陥る子どものプロフィールは似通っており、そもそもが家庭内の暴力や性的暴力の被害者であり、そのような子どもたちが児童養護施設に保護されたかと思いきや、そこは、売春斡旋業者がターゲットとして狙う場所で、酷い場合は、Airbnbで監禁され、コカインなどを摂取させられ、売春を強要させられる地獄が待っています。
今回の告訴の1人である母親は娘からのSOSの電話で事態を知り、警察に通報し、娘は緊急避難所に収容されたと言います。
この売春斡旋業者の多くは麻薬密売グループと繋がっていて、麻薬を売るように少女たちを売っているのだそうで、少女一人で月1万5,000ユーロ程度の売上げになるのだとか。そもそもその生い立ちからして、辛い思いをしてきた子どもたちにとっては、まさに地獄です。
この児童保護施設については、このようなDVや性暴力などで保護されている子どもが多いようではありますが、なにかと理由をつけて、子どもを連れていかれてしまうケースも聞いたことがあります。
私は夫が急逝したあと、誰が通報したのか、家庭裁判所からの呼び出しを受けたことがあり、要は子どもを一人で育てていけるのかを審査される場だったのですが、私の場合は、仕事もしていたし、夫の同僚だった女性が裁判所での面談についていって、説明してくれたために、事なきを得ましたが、仕事の関係で付き合いのあった男性で、奥様が精神的な病気にかかってしまい子ども3人を抱えて、それでも彼は賢明に子育てをしていましたが、この児童保護担当に狙われ、弁護士と相談しながら、それを何とか回避するために、とりあえず、妻と子どもたちは、日本の両親のもとに避難させるしかなかった・・という話を聞いたことがあり、彼によれば、児童を保護することで一人あたり当時で2,000ユーロのプリム(報奨金のようなもの)がその保護担当者に出るのだとかで、躍起になる悪質な人もいるのだそう。
とにかく子どもを保護するという大義名分と法律を振りかざしているのですから、立場は強く、こういう時には外国人であるということもハンディキャップになり、そうでなくとも苦労しながら、頑張って子育てしている人間にとったら、それこそ酷い仕打ちです。
私もこの話を聞いて以来、彼から紹介してもらった児童保護問題に強いという弁護士さんの電話番号を握りしめながら、娘が成人になるまではドキドキで過ごしました。
少々、話はズレてしまいましたが、この何かと問題のありそうな児童養護施設で児童を保護できていないという致命的な問題。これは本当に早急に改革してほしい問題です。
そして、このような子どもの売春問題に関して、いつも思うのですが、これが商売として成り立つということは、それだけのお客がいるということで、そっちの方は何も手つかずというのも片手落ちだなと思うのです。
児童養護施設と子どもの売春
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