2025年5月14日水曜日

パリ11区で朝から誘拐未遂事件 ターゲットはまた、暗号通貨会社CEOの家族

  



 平日の朝8時半頃、ちょうど子どもたちが通学する時間帯にパリ11区で暴力的な誘拐未遂事件が発生しました。

 まことに今どきというか、この誘拐未遂の模様を隣人が撮影しており、犯行の一部始終の映像がSNS上で、瞬く間に拡散しました。

 この映像によれば、黒づくめの男性3人が若い女性と2歳の子どもを無理矢理ひきずって、クロノポストのバンにのせようとしていますが、この若い女性はかなり勇敢だったようで、必死で抵抗し、叫びながら、地面に横たわり、抵抗を続けています。この女性のパートナーらしき男性も必死で彼女を助けようとしています。



 この事態に気が付いた隣人が消火器を持って、応戦に加わり、ついには、この誘拐犯たち(運転手も含めて4名)は、誘拐を断念し、そのまま逃走しています。

 誘拐犯はエアガンを所持して、脅してバンにのせるつもりだったものの、女性が銃を振り払ったことで、凶器を落としてしまい、想像以上の女性の抵抗と周囲の応戦に誘拐未遂のまま逃走するに至ったようです。

 この女性は、2011年に設立されたビットコイン取引のヨーロッパの先駆者を自称するフランスの暗号通貨取引プラットフォームである暗号通貨会社ペイミウムのCEOの娘と孫であり、つい、先日も暗号通貨会社のCEOの父親が誘拐され、切断した指を送りつけられるという残忍な事件が発生したばかりです。

 しかし、今回の誘拐未遂事件は、女性がかなり勇敢であったと同時に、いくらなんでも、こんな通学時間帯という人通りの多い時間帯を選んだところが、誘拐というかなりリスキーな事件を起こすわりには、杜撰な計画。

 それにしても、この暗号通貨取引の億万長者ばかりが、立て続けに、なぜ?誘拐のターゲットにされているのか?

 この犯行に使われたバンは数百メートルの地点で乗り捨てられているところを発見されているようですが、誘拐犯は逃走中です。

 この暗号通貨取引関連の億万長者が誘拐事件のターゲットになる理由には、身代金を暗号通貨で受け取ることにより、その受け渡しの手間がなく、その後には、跡形もなく形跡が消えてしまうことによるものとも言われていますが、この杜撰な誘拐のシナリオがあまりにお粗末な気がしないでもありません。


パリ11区誘拐未遂事件


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