2019年7月2日火曜日

フランスでの児童保護、親権などに関する怖い話



 フランスでは、離婚率が高く、その分、間に入った子供たちが両親の間を行ったり、来たりしているケースがとても多いです。ただ、日本と違って、親権がどちらかだけと決められてしまうとは、限らないので、どちらかに偏るケースは少ないかもしれません。

 しかしながら、問題がない訳ではありません。やはり、メインにどちらと暮らすかで揉めることは少なくなく、そのため、学校の送り迎え等の機を使って、夫婦間で、子供の連れ去りのケースなどもあるため、学校側もお迎えの際には、誰が迎えに来た場合に子供を渡すのかを明確に届けることを義務付けています。

 また、児童保護に関しても、度々、通報などの措置が取られ、実際に必要な場合があるから、そのような措置が取られているのですが、単なる、嫌がらせで通報したりする場合(うちの場合も何に対する嫉妬をされて、そんな嫌がらせを受けたのかわかりませんが、両親が揃って、普通に育てているのに、あの家は、子供を学校に通わせていないなどの通報をされて、呼び出しを受けたことがありました。そんな嘘の通報をしても、学校に問い合わせれば、娘が学校に毎日、ちゃんと通っているのは、明白なのに、嫌なことをする人がいるものです。)もあるのです。

 また、実際に児童保護をする必要のある家庭から、子供を救うという目的でチェックしている機関があり、本来、保護が必要な場合が大半ではあるのでしょうが、片親であったり、外人だったりして、少しでも弱みがあり、一度、目をつけられると、子供を育てる資格がないと判断されて、無理矢理、子供を取り上げられてしまうというケースもあるのです。

 私の知人の日本人の男性は、奥様が病気で、子供を抱えて、子育てに奮闘しておられました。それでも、彼は、しっかり仕事をしながらも、子供にたっぷりの愛情を注いで、むしろ、工夫しながら、楽しんで子育てをしていたのです。

 しかし、ある日、その機関に目をつけられ、子供を取り上げられそうになったと言います。児童保護案件に強いと評判の弁護士さんに相談しながら、方策を考え、実態を調べてもらったそうです。

 すると、その保護機関では、子供の保護をするたびに、一人につき、2000€の報奨金が出るとかで、中には、その報奨金目当てに躍起になって、やたらと難癖をつけては、子供を取り上げる悪徳な人がいるそうなのです。

 そして、彼は、弁護士とも相談の上、結果、フランスの治外法権となる日本へ子供を連れて、日本へ帰る決断をし、今では、奥様と子供とともに、日本で、家族で暮らしています。

 何という怖い話だと、私も娘が成人するまでは、その弁護士さんの電話番号を握りしめて、何かあったら、この人に相談しよう、出来るだけ、突っ込まれることのないように、目立たないように・・とビクビクしていました。別にやましいことは、何もないのですが、いざ、難癖をつけられたら・・勝てるかわからない・・と思っていたので。

 実際には、そんなケースは稀なのでしょうし、多くの子供が虐待や、育児放棄や、両親の離婚紛争などから救われているのでしょうが、善人の顔をした悪魔もいることを忘れてはいけないと、思うのであります。