2019年7月19日金曜日

日本人の旅行の仕方が変わった理由 パリに日本人団体観光客がいなくなった?





 パリに日本人団体観光客が山のように訪れていたのは、やはり、日本がバブル景気の頃だったのでしょうか? 私は、その頃には、まだパリに住んでいなかったので、実際にその絶頂期を目の当たりにしたわけではありませんが、私がパリに来た当初は、まだ、その余韻が残っていました。

 大型バスで移動しながら、団体であちこちを練り周り、ブランド物を買い漁り、さぞかし、現地のフランス人には、異様な光景に映っていただろうなと、今、フランスで生活するようになって、改めて、思います。

 それでも、10年くらい前までは、日本行きの直行便の飛行機に乗ると、必ず、日本人の団体客のグループが2〜3個はあり、こちらの知り合いのガイドさんに空港で、ばったり!なんてことも、ありました。

 弾丸のようなスケジュールで、モンサンミッシェルを日帰りしたり、(モンサンミッシェルを日帰りするなどと言ったら、フランス人はビックリします)ロンドン・パリ・ローマを1週間で回るとか、早朝に、パリについて、そのままパリを1日観光して、翌日の午後には、ロンドンへ、なんていうツアーもありました。

 体力的にもきついだろうし、わけがわからないまま旅行が終わって、日本に帰った時には、放心状態ではないかと思っていました。

 実際に、観光客の中には、ヴェルサイユ宮殿のことを、” ほらほら、あの、赤い服を着た兵隊さんがさ〜、交代するところでさ〜・・” などと言うのを聞いたこともあります。

 それは、バッキンガム宮殿で、しかも、それは、パリですらなく、ロンドンの話です。

 しかし、そんな、日本人の団体旅行も、ここ数年で、あまり見かけ見かけなくなりました。逆に、ここ数年の日本行きの飛行機は、フランス人ばかりです。

 それでも、パリに観光客としてやってくる日本人が全くいなくなったわけではありません。団体ではなく、個人で、可愛らしいプチホテルなどを選んで、ゆったり、自分の足でパリを歩く旅行者です。

 パリは、決して大きな街ではありませんから、事前に自分の行きたいところをピックアップしておけば、自分の足で、メトロやバスを使ってでも、十分に周ることができます。

 私は、パリには、そのような観光があっている街だと思うのです。
伝統のある建物がそのまま残された街並みをゆったりと歩いてみてほしいのです。
 中には、汚い場所もありますが、概ね、街全体は、美術館のようです。

 そして、日本人の旅行の仕方も、ただ、がむしゃらに沢山の場所を回ったり、ブランド物を買い漁るのではない、ゆったりと自分のテイストにあった旅行に変わってきているのです。

 それは、日本人の求めているものが、効率が良いばかりのものでも、ブランド物などの物質的なものでもなく、他のものへ移行しているのだと思います。

 私は、そんな変化をとても好ましく思っているのです。












 

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