2019年7月14日日曜日

フランス人は、女を捨てない! パリのジムでの大らかなパリジェンヌたち





 ある程度、子供も大きくなってきて、娘と二人で旅行する機会ができ、旅行先で、ふと、自分の体力の衰えを感じ、そういえば、日頃、身体を動かしていないな・・これでは、好きな旅行も楽しめなくなる・・と、危機感を覚え、旅行から戻って、スポーツジムに通い始めました。

 自宅と仕事場とのちょうど、通勤の中継点にあるジムに申し込み、仕事が早く終わった日は、30分でもいいから、身体を動かす習慣を持とうと、決意したのです。

 ジムは清潔で、おしゃれで、みんなが黙々と身体を鍛えて、汗している、そんな、静かな空間は、とても心地よいものでした。また、全く子供がいない空間というのも、日常とは、異なる空間にいることを感じさせてくれ、どこか、私をホッとつかせてくれました。

 そこは、以前は、ワイン蔵であったところを上手く残した作りのプールなどもあり、パリならではのとても素敵な作りになっていました。

 最初は、トレーナーの方がついて、身体をほぐす簡単なメニューを作ってくれたので、3〜4個のマシーンをそれぞれ、少しずつ使うトレーニングを始めました。身体がどれだけ、固まってしまっているのか、身体がギシギシいっているようで、それを身に沁みるように感じました。

そして、また同時に、ジムに来ている人たちの様子を見ているのもなかなか、楽しいものでした。
 
 筋肉をつけたくて、やたらと鏡をのぞきながら、満足気にトレーニングする人たち(男性も女性も)、自分のスタイルを誇示するようなウェアーに身を包み、練り歩くように振る舞う女性、また、自分の身体を愛おしげにいたわるようにゆっくりゆっくり身体を動かしている上品な年配の女性などなど、それぞれの人の暮らし様が見えるようでした。

 しかし、実際は、よほど、時間がある時でない限り、結局、ジムに寄っても、今日は、サウナだけ・・ハマムだけ・・ということになってしまう方が多く、私の折角のジム通いも、結局は、お風呂屋さんのようになってしまうことも多かったのです。
 
 まあ、汗を流して、日常では、会わない人たちと会って、スッキリ気分転換をできるのは、とても良いことでした。

 女性用の更衣室では、また、別の、驚きもありました。

 フランス人の女性たちが、けっこう、あっけらかんとしていて、たいそう脱ぎっぷりがいいというか? あまり、ご自分たちの身体をお隠しにならないことです。あけっぴろげというか、なんというか、慣れるまでは、ちょっと目のやり場に困るような感じでした。

 私の行っていた時間帯からか、(学校のお迎えの時間にかかっている時間帯で、小さい子供がいる方が来れるような時間でもなかったためか、)若い女性よりも、ある程度の年齢の方が多いような印象でしたが、まあ、女同士とはいえ、まあ、あの、おおらかな様子は、日本のジムとは、明らかに異なった光景でした。

 また、僅かに身につけていらっしゃる、小さな下着も、明らかに、” ああ、この方々は、けっこうお年を召されても、女を捨てていないのだなあ・・" と思わされ、さすが、恋愛大国フランス!と思うと共に、自分自身を深く反省するものでもありました。

 また、スポーツジムならではの、真っ赤に灼けて、シワシワになった満面の笑顔でのバカンス自慢に興ずるパリジェンヌたち。彼女たちには、美白などという観念はありません。真っ赤に灼けて、象のようになった肌をリッチにバカンスを過ごしている証として、誇らしげにしています。

 私は、美しいでしょ!こんなにリッチにバカンスを楽しんでいるのよ!という、オーラを全開にして。

 また、ハマムの中では、全身を手作りのゴマージュでケアーする女性も・・。私は、出来るだけ、空いている時間帯を狙って行っていたので、ハマムの中で、そんなお肌のケアーをしている女性もいました。

 その方が、”匂い、気になりませんか? 大丈夫ですか?”と気を使っておっしゃって下さったので、” 大丈夫です。そのゴマージュは何ですか?” と聞くと、待ってましたとばかりに、” 朝、飲んだビオのコーヒーの粉を一晩、干して、アルガンオイルにつけたものなの!無駄がないビオでしょ!” と誇らしげに説明してくれました。

 その女性は、美しさのためなら、努力は惜しんではダメよ!とでもいいたげな感じでした。

 パリのジムは、そんな、日常では、うかがい知れない、パリジェンヌの一面をのぞける面白い場所なのです。















 

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