子育ては、根気が勝負 生意気盛りの娘との対決
子供は、よ〜く見ているのです。親のことを。周りの大人たちのことを。
そして、当の親が、忘れてしまっていることも、よ〜く覚えているのです。
子は親を写す鏡とはよく言ったもので、時々、ギョッとさせられます。
娘が3才くらいの頃だったでしょうか? ある時、娘がコップを倒して、中にある飲み物をこぼしてしまいました。
”あ〜あ!” と睨みつけた私に、間髪入れずに、娘がそのこぼれた飲み物めがけて、バーンとタオルを投げつけたかと思ったら、足を使って、ゴシゴシと拭いたのです。
あまりに素早い彼女の行動を目の当たりにした私は、呆気にとられて、苦笑いしかありませんでした。私は、そんなこと、やった覚えはないのですが・・。
そして、案外冷静で、客観的な目線も持っているのです。
5〜6才の頃でしたか? 娘は、何でもやってみたい子でした。しかも、自分で・・。何かやってあげても、それを元に戻して、最初から自分でやってみる子でした。
例えば、どこか高い場所に抱っこして、のせてあげても、一度、下まで降りてから、もう一度、自分で登るような子でした。
よく言えば、自主性があるというか、まあ、悪く言えば、可愛げがないというか・・。
その頃の娘は、”やりたい〜やりたい〜!!やらせて!やらせて!” というのが、口ぐせのようでした。何でもやりたいお年頃には、どんどん褒めて、やらせてみよう!と思っていた私は、台所のお手伝いをしてくれている娘をとにかく褒めちぎっていました。
”スゴい!お手伝いしてくれるとママ、ホント助かるわ〜!” と、私は、ひたすら、褒めることに一生懸命になっていたのです。すると、ふと、娘が手を休めて言いました。
”あなたも何かしなくちゃね!” と。
ギャフンとやられた感じでした。
飛行機に乗って、CAさんに、" りかちゃん、ちゃんとお座りしててね” と言われれば、”あなたもここにお座りね!” と切り返し、洋服を買いに行って、欲しい服があれば、さっさと着替えて、自分の服は、置き去りに。
また、私が何か、同じことを注意しても、何度、言っても、きかないと、ついつい頭にきて、”一体、何度、同じことを言ったら、わかるの?” と言えば、すかさず、
”じゃあ、数えましょうか?” と切り返す。
朝、何度も何度も起こしに行って、それでもなかなか起きなくて、ようやく起きてきた娘に、”もう〜!!何回、ママが起こしに行ったと思ってるの?!!” と言うと、娘は、あっさり、”一回・・。
”さっき一回、聞こえたから、起きてきた・・” と。
幼少期の娘とのやり取りは、四六時中、こんな感じでした。
娘は、とにかく、エネルギーの塊で、睡眠時間も短く、寝る直前まで、活動し、寝るとなったらあっという間に寝てしまう。そして、寝たら最後、なかなか起きず、そして、少しの睡眠によって驚くほどにエネルギーを回復します。
お昼寝などただの一度もしたことがなく、休みの日など、私の方が疲れて横になると "
寝ないで〜!!寝ちゃダメ〜!!” とまるで拷問のようでした。
娘から切り返される問答に思わずため息をついて、笑ってしまうこともしばしばでしたが、子育ては、根気と根性。強烈なパワーの娘に引きずられるようにして、生きてきました。それでも、めげずにそんな日々を淡々とこなしてきました。
でも、今になってみると、現在の娘の強烈なキャラクターの根本は、もうすでに、この頃、出来上がりつつあったことを、振り返ってみると、改めて、確認させられる気持ちになるのであります。
ヤレヤレ〜。ƪ(˘⌣˘)ʃ