1200万人の登録者を持つフランス第3位の人気ユーチューバーであるノーマン(Norman Thavaud)が、複数の10代の少女や若い女性を巻き込んだ未成年者強姦の容疑でパリ検察庁に身柄を拘束されたという衝撃的なニュースから約1週間、検察庁に身柄拘束された彼は、取り調べに応じ、涙ながらに、陰謀にはめられたとか、相手の女の子があまりにも熱狂的、情熱的だったとか、犯行の事実を否認していると報じられ、結局、48時間の身柄拘束は延長されずに現時点では、起訴されないまま解放されていました。
しかし、彼の身の潔白が証明されたわけではなく、今後も捜査は継続して行われるとのことで、彼はグレーな存在のままです。
彼の身柄が拘束されて、すぐに、すでにフランスで最も重要なYouTubeチャンネルを制作しているウェブディア(Webediaグループ)は、「ユーチューバーのNorman Thavaudとのコラボレーションを停止する」と発表していました。
なにしろ、フランスのユーチューブ界では、大物中の大物の彼、登録者は1200万人近く、これまでの累計再生回数27億回、彼の人気動画には3000万回再生がずらっとならび、中には、8000万回から9000万回再生にもなるものもあるのですから、彼を取り巻くたくさんの人々にも大きな影響が及ぶことになるわけです。
そして、約1週間経って、Googleプラットフォームは、未成年者へのレイプと汚職で捜査中のユーチューバーのチャンネルから広告を剥奪する制裁を決定しました。YouTubeは数日前から対応を検討しており、ようやくこの制裁を決定したのです。
YouTubeの広報担当者は、「私たちは、あらゆる形態のセクシャルハラスメントを容認できないと考えています。YouTube動画の内外を問わず、クリエイターの行動が、ユーザー、コミュニティ、エコシステムに害を与えていると判断した場合、被害者を保護するための措置を講じます。」と発表し、現段階での措置は、「無期限での広告剥奪」ですが(動画を公開することはできる)、今後の捜査の進行の結果如何で、また、不適切な事実が確認された場合は、当該アカウントを閉鎖する場合もあるとしています。
YouTubeがフランスでこのような制裁措置に踏み切ったのは、今回が初めてではなく、同プラットフォームによると、2020年に1件、2021年1件のチャンネルを同様の理由で閉鎖しています。
このノーマンの騒動で、他にも、8人の女性からレイプと「心理的・性的暴力」で訴えられセクハラで予備調査を受け、また別のレイプ事件の捜査が開始されているユーチューバーがいることも発覚しており、彼に対しても同様の措置がとられる可能性があるとしています。
いわゆる、これまでの映画やテレビの世界のスター、有名人とは異なり、見せる側も見ている側も、アクセスしようと思えばアクセスできるこれまでにない距離感、独特な存在のユーチューバー。
人気ユーチューバーは、どこか自由が利きそうではいても、多くの人に顔を晒すという意味では、リスクはつきもので、結局は、非道なこと、あまりに道徳から逸脱したことをすれば、あっという間に晒されてしまうことには、かわりないのです。
フランス人気ユーチューバー 広告撤廃
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