年末も押し迫ってきて、今年も残りわずか1日と迫った日、パリ・モンパルナス駅で、よもや爆破騒ぎ?と思われた騒動が起こりました。
30日金曜日の朝、モンパルナス駅で2人のガスボンベを持った男たちが「すべてを吹き飛ばしてやる!」と騒ぎを起こし、駅構内を警備にあたっていた警察官により逮捕されました。
この年末のモンパルナス駅は、新年を家族とともに過ごす人々やバカンスに出たり入ったりするパリの大きな窓口の一つになっている駅で、新年のストライキがどうにかおさまったと安堵していたパリジャンを震撼とさせるで事件でした。
パリ警察によると、一人は51歳のフランス人、もう一人は29歳のリビア人のホームレスだということで、彼らはキャンプ用の9本のガスボンベを持っていたということでしたが、当然、身柄を拘束するまでは、何を所持しているかを確認することは不可能で、年末のモンパルナス駅には、パリ市警の中央研究所から地雷除去隊が派遣されるほどの大騒動になりました。
パリでは、つい先日、クルド人文化センターを銃撃される事件が起こったばかりで、「すべてを破壊してやる!」と二人の男が駅で騒げば、よもや凶悪テロ?と緊迫状態になるのは、必須のこと。
実際には、点火装置もなく、ガスボンベだけを持っていたということは、まるで無計画でと言えないところもありますが、点火装置もないのでは、計画的犯行としては、あまりにお粗末で、事件当時、彼らは酒に酔った状態で、精神的に脆弱している状態であったということで、組織的かつ計画的な犯行ではないものと見られていますが、身柄拘束後もこの年配の男は自爆の意思があったことをあらためて表明しているということです。
この二人の男は警察もノーマークだった人物で、グループなどの組織的な犯行とは考え難いものの、この人の往来の激しいお祭り騒ぎの季節に楽しく浮かれている人が多いと同時にそんな雰囲気に反発を感じている人も一定数いることも事実。
毎年のように年末のカウントダウンとともにフランスでは、必ず車が燃やされる事件が勃発しますが、その前によもや駅を爆破しようと考える人がいても不思議なことではありません。
しかし、今回は、キャンプ用ガスボンベ9本という駅を爆破するにしては、お粗末な装備で、事なきを得ましたが、内務相は、このバカンス期間、パリ市内の大きな駅では、警備を強化するよう要請しています。
無事に年が越せますように。
モンパルナス駅
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