2022年12月10日土曜日

2023年1月から開始される若者へのコンドーム無料化

  


 今週半ばにマクロン大統領がツイッター上で「2023年1月1日から、18歳から25歳までのすべての若者が、薬局で無料でコンドームを受け取ることができるようになる。これは予防のための小さな革命である!」と発表し、この小さな革命は大きな話題を呼びました。

 フランスでは、これまでもすでに、2018年12月10日から医師や助産師からの処方箋があれば、この費用は社会保険からすでに払い戻されており、エイズや性感染症対策のツールとしても位置付けられてきましたし、また、検査センターや特定の団体から無料でコンドームを入手することができる状態ではありました。

 しかし、コンドームを無料で入手するためには、医療機関を受診したり、特別な機関に行く必要があり、もちろん、そのためにわざわざ出かけていく人というのは、少なかったのです。

 しかし、今回は、それをより身近な場所で簡単に入手できる場所として薬局を選び、「社会保障による100%の払い戻し」、「処方箋なし」という非常にシンプルな手続きになります。いわば、コンドームの無料配布ということになります。

 このニュースは、ほぼ、肯定的に受け取られていて、私などは、「さすがアムールの国、セックスに関してもなかなかオープンな措置だな・・」などと思っていましたが、現実的に、そして合理的に考えれば、結果的には、医療費削減にもつながるのだろうな・・と思うだけで、18歳から、25歳という年齢制限に疑問を感じてはいませんでした。

 しかし、世の中の反応は、さらに先に行っていて、18歳以上ではなく、未成年者に対しても、これを適用してほしいという声があっという間に高まり、「若い未成年者の多くがセックスをしていること、彼らも自分の身を守ることができるはずだ、同じように経済的な制約を受ける可能性がある!」という声が大きくあがり、これに対して、マクロン大統領もすぐに反応し、「この対策を未成年者にまで拡大するよう、各チームに働きかけてもらう。すべての若者が自分の身を守れるようにするための非常に良い予防政策だと思う」と答えています。


 たしかに、オープンに、そして現実を捉えての合理的な試みとしたら、よい政策であるとは思いますが、これに乗じて、無料で手に入れたコンドームを販売しようとするような輩が絶対に現れることは必須で、また、新たな取り締まりの方法を別にとらなければならないであろうと思われます。

 同時にマクロン大統領はビデオの中で、HIV以外にも「他の病気、他のウイルスにも無料検診を拡大する、それは我々の予防政策でもあるからだ」とも述べています。「今後も、健康予防施策の強化、主要ライフステージにおける定期的な診断・検診、特定のウイルスに対するワクチン接種のさらなる推進を図っていきます。私はパピローマウイルスを考えています。」と述べています。

 相変わらず、様々な問題に対して、大変アクティブなことです。

 でも、次から次へと現れる病気と犯罪とに、いつも対応し続けなければならないのが、生きているということなのかもしれません。


若者へのコンドーム無料化


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