フランスで育った娘が日本で生活を始めてから、そろそろ2年が経とうとしています。生まれた時から、日本語を一生懸命教えてきた私としては、彼女の日本での生活が、たとえ、彼女の長い人生の中では、ほんの一時期であったとしても、ちゃんと仕事もしながら、それなりに日本でも生活できていることは、苦労のかいがあったし、彼女の可能性を広げているので、とても喜ばしいこととして、受け止めています。
この短い間に彼女は日本で転職まで経験し、現在は、日本にあるフランスの企業で働いています。彼女は、本当に忙しく働き、忙しく旅行したりして生活を楽しみながらも、私の親戚(彼女にとっても親戚)ともうまく付き合っているようで、これまで日本で生活しなければ知り得なかった日本ならではの習慣などを学びながら、生活しているようです。
本人ともたまには、電話で話したりもしますが、それ以外の親戚などと話したりすると、親の私に向けては、悪口を言い辛いこともあるのでしょうが、親のひいき目にみれば、概ね、「おたくの娘、本当にしっかりしている!」と言われることが多いです。
しかし、彼女は、本当にしっかりしているし、そうも見える反面、とても抜けているところもあって、忘れ物、失くしものがボケかけている私以上に多いのは、正直なところなのです。
昨日も電話で話していたら、友人とお花見ハイキングへ行く約束をしていて、1日、日付を間違えていたのを出かけて、ある駅に着いた頃に気が付いた・・と。そして、その際に、一緒にでかける約束をしていた友人に旅先でお金を借りた借金を返さなければと、出かける前に家でお財布を探したところが、見つからない・・約束の時間が迫っていたために(本当は1日後なのに・・)、お財布からではなく、他に非常用にしまっておいたお金を持って出かけたのです。
お財布を探していたりしていたために、電車に乗り遅れ、約束をしていた友人に「少し遅れるかも・・」とメッセージを送ったのですが、返事なし・・そりゃそうです。約束は翌日なのですから、その友人だって、少し遅れるかも・・などとメッセージを受け取っても、翌日の約束の時間に前日から少し遅れるとか言われても、返事のしようもありません。
彼女は、途中で約束は翌日だったことに気が付いて、結局、別の場所に一人ででかけて、買い物をして(携帯で)、家に戻って、再び、お財布を探したのだそうです。
しかし、やはり家の中には、お財布は見つからず、「はて?最後にお財布を使ったのは、いつだったか?」と記憶を辿ると、なんと4日前に近所で買い物をした時であったような気がする・・と。
もはや絶望的な気分で、お財布の中に入っていたクレジットカードや運転免許証、マイナンバーカードを全て作り直すことを考え始めていたようです。
その時点では、彼女も失くしたお財布がよもや出てくるとは全く思っていなかったようで、念のために最後に買い物をした場所に行って、お店の人に聞いてみると、ちゃんとお店の人が保管していてくれて、全く中身も無事だった・・とのこと。
そもそも、普段はお財布を使わないために、彼女がお財布を失くしたことにも4日間も気付かずにいたことさえも、あっけにとられますが、それが4日経っても見つかるということが、フランスで育ってきた彼女にとっては信じられないことであり、ハタで聞いている私にとっても、「なんだかんだいっても、日本はやっぱり治安がいいんだな・・」とびっくりさせられたのでした。
あらためて、言うまでもありませんが、フランスではあり得ない話です。
日本の治安
<関連記事>
0 コメント:
コメントを投稿