2024年3月6日水曜日

日本大使館に行くたびのモヤモヤ・・

  


 日本に住んでいれば、あまり縁がない日本大使館ですが、海外生活を続ける人にとっては、度々と言わないまでも、お世話にならずにはいられない、海外にありながら、日本である不思議な空間です。

 イギリスにいた頃の日本大使館は、期間もそんなに長くもなく、留学だったので、正直、日本大使館に行ったことがあったかどうかも記憶にないくらいなのですが(大昔の話だし・・)、コートジボアールにいた頃の日本大使館の記憶は最悪で、娘が生まれた時の出生届の提出の際の手続きがスムーズに行かず、後々、娘が国籍を失うようなことになっては大変と、こちらもかなり神経質になっていたし、なんといっても、ものすごく閉鎖的な感じで、ビルの一画にある薄暗いスペースで、窓口は、曇りガラスになっていて、対応して下さる相手の顔も見えないような感じだったのを覚えています。(20年以上も前のことなので、現在の状況はわかりませんが・・)

 なにしろ、コートジボアールの日本大使館としても、出生届の受付など、おそらく、滅多にある話でもないために、慣れていないのは、わかりますが、おっしゃることが二転三転するのには、こちらとしては、余計に不安になるところでもあり、加えて出生届は、出生後○○日までという提出期限もあるうえに、夫が外国人であったことから、ご本人(私)が直接来てくださいと言われて、産後まもないのに、参上しているにもかかわらず、不明瞭な点があるたびに、「日本の外務省に問い合わせますので・・」と何回も行くハメになりました。

 最終的に、「では、これで・・」という段になって、「本当にこれで大丈夫なんでしょうね!」と、念をおして、当時の在コートジボワール日本大使館の書記官?の方に一筆入れていただきました。先方からしたら、「おっかない、めんどくさい奴だ!」と思われたことと思いますが、しかし、こう二転三転した挙句のこと、まさかの時のためにと私も必死だったのです。

 それからまもなく、私たちは、フランスに転居することになり、転居早々に、パリにある日本大使館に在留届を提出しに行った時には、明るくて、大使館の方も感じよくて、さすがにアフリカとは全然違う!と感動したのを覚えています。

 あれから、もうフランスでの生活も長くなって、パスポートの更新手続き(私の分と娘の分)や、娘の日本の教科書の引き取り、在外選挙登録と選挙の投票、日本での相続手続きなどに必要な書類の申請や発行などのたびに日本大使館にはお世話になってきました。

 今回、また、日本の家の手続きのことで、また急遽、日本に行かなければならなくなったのですが、そのために必要な書類を申請に行ったのですが、とにかく急に決まったことなので、書類も急いでいました。

 うちの場合は、弟も海外(シンガポール)におり、弟も大使館に取りに行ってくるから・・と話を進めたのですが、彼の報告によれば、シンガポールにある日本大使館はその場で20分ほどで発行してくれたとのこと。パリの場合は、同じ書類を木曜日に頼むと、出来上がるのは、翌週の火曜日とのこと。どうして、同じ日本大使館なのに、パリはこうなの?と少々、憤懣とする思いでした。

 そして、日本の公的機関は、やたらと印鑑を求められるため、以前、印鑑をフランスに持ってきていなかったために、不都合があったため、それ以来は、印鑑を持ってきてあったので、印鑑持参で行ったところ、今度は、捺印のスペースに、「待ってました!持ってますよ!持ってますよ!印鑑!」とばかりに印鑑を押そうとしたら、「拇印でお願いします」と。「えっ?印鑑持ってますけど・・」というと、「いえ、印鑑でも大丈夫かもしれませんが、一応、拇印でお願いします」と。得意気に出した印鑑は引っ込めることに・・。

 こちらとしては、何とか間に合うようにギリギリのタイミングなので、出したはいいけど、やっぱりダメだった・・などというわけにも行かず、「帰国の日が迫っているので、書類に不備がないか確認してください」とお願いすると、「ちょっとお待ちください」と言って、書類を持って、奥に入っていかれました。

 これで、ちゃんと確認できれば、安心・・と思っていたのですが、結局、戻ってこられた方がおっしゃるのは、「なにか不備があれば、SNSでご連絡しますので・・」と。「今、ここに来ているのに、なぜ?SNSでご連絡?」、言葉遣いはとても丁寧なのですが、おっしゃられることは、ものすごく高飛車。

 しかし、ここで押し問答しても仕方ないし、ごくごく単純な書類なので、大丈夫だろうと思いつつ、こちらとしては、シンガポールの日本大使館ではその場で20分でできてしまうものなのに・・という頭もあり、モヤモヤするのでした。

 相変わらず、支払いは現金オンリーで、カードは受け付けてくれません。

 そして、ついでに言わせてもらえれば、大使館の領事部というものは、どうして昼休みを閉めてしまうのか?ということです。だいたい土日祝日はお休みで閉館も17時、昼休みの13時から14時半までは、クローズです。

 普通に働いている人にとったら、もう大使館に行くということは、お休みをとるとかしなければならない話であり、しかも1日では済まずに申請して、その数日後には、引き取りに行かなければならないのです。申請だけは、オンラインが可能になっているものもありますが、今どき、昼休みに閉めてしまう機関など、そんなにあるものではありません。

 カード払いにしたって、今どき、カードが使えないところも珍しいことです。少しでも利用者側の立場にたって・・という姿勢が全くないところは、大使館に行くたびにモヤモヤするところでもあります。

 つまりは、利用する人が少しでも利用しやすいようにということは、一切おかまいなしなところがモヤモヤするのです。

 私の場合、そんなに遠くもないので、まだマシといえばマシですが、これが遠くから来られている方々だったら、もっと大変なんだろうな・・と思うのです。


日本大使館


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