日本に帰国して以来、今のところ、毎日のように次から次へと会っている日本に住んでいる従姉妹や叔母や弟などの親戚の面々。それぞれに、お互いを子供の頃から知り合い、共通の思い出を積み重ねてきた彼女、彼らは、年齢を重ねるとともに、より大切に思える貴重なものを共有している者どおしが持つ親しさに格別なものを感じています。
そんな同世代の彼女たちが現在、抱えている問題は、親の介護と相続問題。
どの家も少しずつ、カタチは違うものの、将来に対する不安には、共通するものがあり、同様の悩みを打ち明けつつ、「みんな色々あるんだなぁ〜」としみじみ感じています。
多くは、結婚するなり独立しているので、親とは離れた(といっても国内、しかも車で行き来できる範囲ではありますが・・)場所で生活していて、歳とともに、親が病気をしたり、怪我をしたりして、トラブルを抱える回数やその深刻度は、ここ数年でどんどん増していて、両親が揃っている場合は、もしも、両親のうちのどちらかに何かがあった場合は、どうしよう?
もうすでに居を別に構えている自分たちと、かつては自分たちが育った両親が住んでいる家を将来どうしよう?と皆が不安に思い、また、兄弟間での相続問題など、どうしようか? どうなるのか? については、急ピッチで考えて動き始めなくてはならない状況のようで、「けっこう皆、それぞれに大変そうだ・・」と思うのです。
我が家の場合は、もうすでに両親ともに他界してしまっているために、すでに相続手続きは住んでいるのですが、動産ならばともかく、家の相続となると、厄介で、その家を残して、兄弟のうちのどちらかが住むか? 家を処分して、もっと住みやすいマンションなどに買い替えるか?など、色々と考えあぐねているようで、「どこの家も大変なんだなあ・・」と思い知らされています。
私の周囲の場合、だいたい両親が一軒家に住んでいるケースばかりなので、たとえ両親が揃っていたとしても、老夫婦だけで住むのが少しずつ難しくなっているようで、かといって、自分の家やマンションがあり、自分の子供たちの生活環境など(学校の問題など)もあるので、そうやすやすと居を移すことは難しく、親の側が頑として動きたがらずにいたりと苦労しているようです。
そして、同時に自分たちの老後、そして、子供にどう不動産を受け継いでいくのかなども同時に考えていて、そうなってくると、どうしても子供の数が少なくなっているために、家族内というか、親族内でどんどん家が余ってくることになり、それを将来、子供たちが相続したとしても、そのまま相続すれば、大変な負担になってしまうのだろうと、皆、それぞれに考えあぐねていて、自分の親から相続することと同時に次の世代に相続させることを考えなければならず、かといって、将来、自分たちがどうなっていくのか?必ずしも思い描けるわけでもなく、日本で空き家問題が増えているのもわかるような気がしています。
まあ、相続問題で頭を悩ませることなど、贅沢といえば、贅沢な悩みではありますが、でも、みんなが久しぶりに会う私のところに来てくれてはそんな話をしていくので、それぞれの家族構成を昔から知っているだけに、親の急激な老化に直面している話を聞いたりすれば、身につまされるような気持ちになるのです。
しかし、まあ、そんな話を聞きつつも、無駄口もけっこうたたいて、楽しいおしゃべりの時間はあっという間に過ぎていきます。
以前は、子供の教育などについて、色々と話したりもしていた時期もあって、そんな時は、その時々は、一生懸命であったにしても、現在の老化と相続の問題は、より深刻で、予想外のことが次々と起こるために決して楽しい話ばかりではありません。
私などの場合は、たまに海外からやってくるということで、かえって気楽に話しやすいということもあるかもしれませんが、どどん・・と重いものを抱えている彼らが愛おしいような気さえします。
そういう私も今回、急に帰国しなければならなかったのは、日本にある家の件についてなのですが、もうどうするかは、弟と事前の打ち合わせでどうするかは決まっているために、そこまで深刻な話なわけではありません。
しかし、年齢とともに直面する問題というものは、皆、似通っています。
相続問題
<関連記事>
「日本の空き家問題をフランスのニュースで知る 空き家の相続問題」
0 コメント:
コメントを投稿