セーヌ・サン・ドニ(パリ近郊)で8月28日に撮影された約42秒の動画がSNS上であっという間に拡散されたことにより、事件は公になりました。
この動画というのは、若い男性が警察官に取り囲まれて、尋問されている中、激しく平手打ちをくらい、唾を吐きかけられているもので、当然、警察官は制服姿で警察官であることは、一目瞭然で、この若い男性は、フェンスにもたれかかった状態で、暴れているわけでもなく、抵抗しているわけでもないのに、暴行を受けているという全く一方的なものであるだけに、実に衝撃的な動画だ!とあっという間に拡散され、警察官に対する非難の声が大きく炎上しています。
🔴 FLASH - #SaintDenis : Une vidéo fait polémique.
— FLASH INFO Ile-de-France (@info_Paris_IDF) September 5, 2025
👉 Au cours d’un contrôle, on y voit un policier gifler violemment un jeune homme avant de lui cracher au visage. Le parquet de Bobigny ouvre une enquête. (BFMTV) #SeineSaintDenis pic.twitter.com/sWztjKTJ9C
また、この動画をSNS上に最初に投稿したのが、LFIの議員であったこともあり、「尋問の理由が何であれ、身動きが取れない若者への暴行と屈辱的な唾吐きは容認できない!警察の管轄外だ!恐れるべきは彼ではなく、警察官だ!」などと、大いに各方面の政治家からの声も大きく上がっています。
この動きを受けて、ボビニー検察庁は、9月5日、「公権力の立場にある者による暴力」の容疑で捜査を開始すると発表しました。ボビニー検察庁は、「警察パトロール隊と関与した警察官の身元確認が進行中」として、具体的な場所や日時等は、発表していませんが、地域の警察にとってみれば、そんなものは、動画を見れば一目瞭然なはずで、とっくにこの警察官の身元は確認できているものと思われます。
もちろん、ほとんどの警察官は正義の味方で、こんな横暴な振る舞いはしないとは思うのですが、ある一定数の、威圧的というか、高圧的な態度の警察官というものが存在することも事実です。
こういう暴力的だったり、高的であったりする警察官に反感を感じている人々もかなり一般市民の中には、いるもので、数年前に運転中に警察官の指示に従わずに停車しなかったことで射殺された少年の事件(その時は、さらに酷いことに、警察官は嘘の供述をしていたことが後に発覚して、余計に反感が大きく燃え上がった)の時には暴動のような騒ぎになりました。
今回のこの動画では、暴行を加えている警察官のほか、2名の警察官がそばに立っていますが、携帯を見たり、素知らぬ顔をして見過ごしています。
たいてい警察官は3人以上の体制でパトロールしています。
今の時代、防犯カメラはいたるところに設置されているうえに、全ての人が携帯片手に何か事件がおこれば、誰かがどこかで動画を撮っているのが珍しくはない時代です。
今回のこの動画を撮影したのも地域の住民でした。
そんな中、もろに身元が特定されやすい警察官の制服姿でこのような暴行行為を行うとは、悪気がまったくないというか、そんな行為がよっぽど常習的なものなのではないか?と疑いたくもなってしまいます。
警察官の暴行動画SNSで拡散
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