フランスで本格的に食品廃棄物への取り組みが開始されてから、もう4年以上が経ちますが、一般のカーフールなどのスーパーマーケットなどでも、賞味期限が迫った商品などには、「アンチガスピヤージュ(無駄廃止)」のオレンジや黄色いラベルが貼られて、価格を下げて売り切ろうとする試みが始まったり、Too Good Too Goなど、その日、売れ残った商品を格安で販売したりするアプリなどが出現したりしています。
しかし、スーパーマーケットに関しては、私見ではありますが、当初に比べるとこのラベルが貼られている商品は減ったような気もするし、この食品廃棄物問題は、少しずつは改善されてはいるかもしれませんが、依然として大きな課題が残されているような気がします。
先日、たまたま、SNSの広告で、この食品廃棄物を救おうという試みの「Nous Anti Gaspi」(ヌ・アンチガスピ)というお店がパリに何軒もきていることを知り、さっそく行ってみました。
このお店は食品廃棄物として撥ねられる食品に目を向け、カタチの悪いふぞろいの野菜や小さい卵、パッケージがわずかに破損している商品などを地元の農家、卸売業者から買い取り、適正価格で販売しています。現在パリには、10店舗以上、全国展開もしています。
「へっ??エシレバターなんかもあるんだ??たしかに安いけど、なんで?」と思って、よく見てみれば、なんとなく、通常のエシレバターと少々カタチが違う・・でも中身はエシレバターだから、全然、OKです。
様々な取り組みにもかかわらず、フランスで廃棄処分になっている食料品は年間1,000万トン以上にも達するということで、これを少しでも改善しようと、このチェーンの各店舗は、月に10万食、一週間で12トン以上の食料品を販売しているとのことです。
私のような消費者の立場からすれば、、カタチの悪い野菜などは、全然問題なく、しかも安く手に入るとなれば、このようなお店は願ったり叶ったり。
行ってみると、野菜や果物をはじめとして、お菓子類、パスタ、肉類、乳製品(特に乳製品が充実している感じ)など、それなりに、ひととおりのものは揃いそうです。しかも、お手頃価格で・・。
野菜が少しくらい曲がっていようと、小さかろうと、これが廃棄処分になりかねない食品だったのかと思うと、これを救済してくれるお店はありがたい限りです。思わぬ掘り出し物も見つかるかもしれないというなんか宝探しみたいな楽しみもあります。
私は、この日は、少し育ちすぎ?な感じの大きな赤かぶの束二束(1,5ユーロ)と少し細めのアスパラガス(1,5ユーロ)とマドレーヌとクスクスを買いました。ところが、途中で店員さんと会員登録の話を始めたりして、お金を支払ったにもかかわらず、野菜だけ持って、マドレーヌとクスクスは忘れてきてしまいました。
後で気が付いて、お店に取りに戻ったら、ちゃんとお店の人がとっておいてくれました。私の顔を見るなり、「ヴォアーラ!(ほ~ら!)」とにっこり。「こっちもあとで気が付いて、追いかけたんだけど、もう見えなかったから、戻ってくるだろうと思ってた・・」と、とっても気の優しいお兄さんでした。
会員登録(無料)をすれば、ポイントがたまっていき、割引にもなるので、おススメです。
私は大量の赤かぶでお漬物を作りました。1,5ユーロで大量のお漬物・・お漬物好きの私は、なかなか満足です。ちなみに、このお漬物、塩、ほんのちょっとだけのお砂糖、顆粒の昆布だし、お酢で簡単にできます!赤かぶからは赤い色がでて表面がピンクになり、適度に味が沁みたらOK!一晩、瓶詰にして一晩、冷蔵庫に寝かせて置けばできあがりです。
食品廃棄物取り扱い店 Nous Anti Gaspi
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