2024年6月1日土曜日

パリ市内を爆音で低空飛行するオリンピック準備のヘリコプター

  


 ここ数日、家にいても、大型のヘリコプターが飛んでいく爆音が度々、聞こえてきて、最初は大して気にもとめなかったのですが、それが、あまりに度々なので、「あれれ?パリ祭のデフィレの予行演習???いやいや、まだちょっと時期が早いな・・」と不思議に思って、「なにか事故とか事件があったのかな?」と思っていました。

 家の窓から上空に飛んでいくヘリコプターを見ると、ふだん、なにかが起こった時に飛んでいくヘリコプターよりも少し大きめかな?と思ったのですが、それは、おそらく距離の問題で、そのヘリコプターはかなり低空を飛んでいるのであって、その理由はわかりませんでした。

 ただ、低空飛行をしている場合は、かなり音も近く聞こえるせいか、なかなかな爆音です。

 のちに報道を見ると、これはどうやら、パリオリンピックの運営準備を目的として、パリ市周辺の地図を作製するためのものだそうで、あらためてヘリコプターを飛ばしてこのために地図を作製するとは、大変なことだ・・と思いました。

 フランスでは、国内治安部隊が2000年代からジオマティクス(地理科学とコンピュータ科学の組み合わせ)を使用して大量のデータを組み込んだ正確な地図を作製し、実際の警備に国内治安部隊が警備体制の意思決定を容易にするためにデジタル地理データを収集、処理、分析して備えるとしています。この地図には治安部隊の位置、避難経路、危険な地域などが表示されるそうです。

 私は、これまで自分の住んでいる場所でオリンピックが開催されるという経験をしたことがないので、オリンピックの前ってこんな準備までするものなんだ・・ということは、驚きで、例えば、前回のオリンピックを開催した東京でもこういうことをやっていたのかな? 知らなかった・・と思いました。

 このオリンピックの準備のための大型ヘリコプターは、国家憲兵隊のもので、パリ市内、結構、広範囲、詳細にわたり網羅して飛んでいた模様で、とにかくその詳細を知るためなのかどうか、かなり低空を飛んでいたことが特徴で、極めつけには、エッフェル塔の真下も通過したということで、なかなかアクロバティックな感じで、間近にいた人にとっては、大迫力というか、ちょっと怖いくらいだったに違いありません。

 今年のパリ祭は、オリンピックとの融合を目指すと言われており、軍事パレードなども例年とは違うコースを取ることが発表されているので、パリ祭の花形のひとつである航空ショーの部分もルートが違うのかもしれませんし、また、オリンピックの開会式でもおそらく、別のカタチで航空機がトリコロールやオリンピックカラーの噴煙を撒きながら、飛んでいくような演出がされているのだと思います。

 細かいところを言えば、もうとっくに始まっているパリオリンピックの準備ですが、本格的な準備がこのヘリコプターの爆音とともに、スイッチが入った気がしています。

 これまで報道などで、何万人規模の警戒体制をとるとか、通行証がなければ、通行止めになる場所があるとか、閉鎖される駅がいくつもあるとか・・話では聞いていたのですが、具体的には、イメージできておらず、こうやってヘリコプターの爆音が聞こえてきたりすると、もっと実感として迫ってきた感じを受けています。

 このヘリコプターに加えて、現在、パリ12区には憲兵隊5,000人がオリンピック期間中に駐屯するためのキャンプが突貫工事で建設中とのことです。このキャンプに滞在するのは5,000人ですが、全国では国内治安部隊、警察、憲兵隊全てを含めると4万5,000人が警戒にあたるというのですから、凄いものです。


パリオリンピック ヘリコプター低空飛行


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