夜8時、なにやら耳障りな音が響き始めて、私はギョッとしてしまいました。
その音が聞いたこともない奇妙な電子音で、ちょうど机に向かっていた私は、正面にパソコン、となりにタブレット、ポケットの中に携帯が入っていて、その音がどこから聞こえてくるのかわからず、慌てて、パソコンが壊れた??と焦ったら、そのうち何やら喋り出したので、いよいよ、「え~~~?」と泣きそうになったら、どうやら、それは携帯の方で、なにやら、アラートで内務省からのメッセージが入っていた模様。
慌てていたし、なにを言っているのかも聞いておらず、携帯にアラート!!という緊急事態に、「どこかで大規模なテロでも起こったのか?」、それとも「どこかから、ミサイルが飛んできた?」など思いながら、携帯を開いてみたら、「オリンピック開会式前7月18日から26日までの期間は、セーヌ川沿いの式典が行われる場所への立ち入りが規制されるため、この区間の通行のためにはQRコードを取得する必要があります」というものでした。
このQRコードを取らなければならない話は聞いていたので、正直、「なんだ!脅かすなよ・・」という気持ちでした。
以前も、パンデミックの際にロックダウンになった時に、政府からのメッセージがSMSで送られてきて、その時は、こんな音はしなかったと思うのですが、「なんで?私の携帯番号知ってるの?」ということに驚いたくらいでした。しかし、今回は、ビービービーという異様な耳障りな音付きのメッセージで、まさに、もっともっと、アラートという感じだったのです。
このQRコードの申請をしてから、取得までに数日間かかる場合があるので、早めに申請してくださいとのことでしたが、そもそも、これが知れ渡っていなかった場合、そこを通れる通れないで、余計に争いごとのタネがあっちでもこっちでも勃発しかねない話なので、周知徹底する必要があるのだとは思います。
しかし、それにしても、あんなアラーム音いりますけね・・?インパクトは大だけど・・。本当に、いよいよ、もう終わりか・・くらいに思っちゃいました・・。オーバーだけど、それくらいビックリしました。
セーヌ川沿いの式典が行われる地域といっても、相当な数の人々、住民やそこに通勤してくる人々、そしてオリンピックのために訪れる観光客など全てが影響下におかれるということで、このパスがなければ、身動きが取れなくなります。
もっとも、私は、これがあっても身動きが取れなくなるのではないか?とさえ思っています。
少なくとも、この間は、好きな時に好きなところに行くことはできず、観光客でにぎわうであろうとはいえ、その区間にあるお店やレストランなどは、どうするんだろうか?と不安がだんだん具体的になってきました。
このパスがなければ、身動きがとれないとなれば、ちょっとロックダウンの時みたいな感じになっちゃうのかも?など、それでもやっぱり具体的にイメージができなくて、この期間、パリを逃げ出そうとしている人々の気持ちがわかる気がしてきました。
出歩くのに必要になるワクチンパスならぬオリンピックパスです。
それにしても、携帯のアラートが異様な音をたててなった時に、よもやテロ?とか戦争?とか思ってしまったのも、自分でもビックリでしたが、実際に、そのようなアラートが来てもおかしくない世の中なのかも?とも思います。
そんな場所でオリンピックをやろうというのですから、それはそれは大変な警戒になることは必須なわけで、致し方ないのかもしれません。
しかし、これ、さっさと申請してしまおうかな?とやりかけたのですが、身分証明書やら写真などが必用で、途中で断念して、全部揃えてから、また後日やることにしました。
この手の手続き、本当に気が重い私です。
でも、考えてみれば、これはオリンピック開会式までの間のことで、実際のオリンピックの競技が行われる期間(7月26日~8月11日)は、この通行止めはないわけで、なんだか、中途半端な気がしないでもありません。
もっとも住民としては、そこまで長期間の通行止めは勘弁してもらいたいものです。
オリンピックパス
<関連記事>
「パリオリンピック開会式1週間前からの通行止めとメトロ・RER 17駅閉鎖」
「パリオリンピックのセキュリティ情報が盗まれた セキュリティ情報のセキュリティ」
「パリオリンピックに関してマクロン大統領のインタビューで話したこと」
「2024年パリオリンピック始動 シャンドマルスからヴェルサイユ宮殿まで!」
0 コメント:
コメントを投稿