2026年6月10日水曜日

年金問題再浮上 年金諮問委員会が定年年齢引上げを勧告

  


 年金問題に関しては、国民の反応が激しいフランスです。前回、年金改革で大規模なデモが全国で繰り返されたのは2023年のことでした。早いもので、もうあれから3年が経過しています。

 あの時は、100万人規模のデモがあちこちで起こり、それが暴徒化し、パリの街はゴミが溢れかえり、そしてそのゴミに火がつけられ、炎が立ち上るといったそれはそれは激しい反発でした。

 年金改革のための定年延長に加え、それを無理矢理、通そうと憲法49.3条を発令したことで、国民の怒りは倍増し、手が付けられないほどの荒れぶりでした。

 あの時の年金改革は定年年齢が62歳から64歳に切りあげられるというものでしたが、結局のところ、政情混乱のために、取り下げられることになりました。

 そして、あれから3年、今、また、年金諮問委員会(COR)が用意している報告書の中で、「予想以上に早いペースで悪化している財政状況に対処するため、2070年までに定年年齢を67.6歳に引き上げることを勧告している」ことが明るみになっています。

 3年前の時点でなんとかしなければならなかったものが据え置きになって、何の解決策もとられぬままなのですから、年金問題は悪化するのは当然の話です。

 年金諮問委員会(COR)は、財政悪化(年金問題に関して)の原因のひとつは出生率の低下にあるとしています。

 事実、この報告書には、出生率の低下を予測する最新の人口動態予測が盛り込まれていますが、フランス国立統計経済研究所(INSEE)によると、65歳以上の人口が2070年までに20歳未満の人口の2倍に達する可能性があることを指摘しています。

 そのため年金諮問委員会は、報告書草案の中で年金制度の均衡を確保する最善の方法は、再び定年年齢を引き上げることだと考えているのです。

 この引き上げは3段階で実施される可能性があり、2030年に64.4歳、2045年に65.8歳、そして2070年には、最大67.6歳まで引き上げられることになります。

 現実問題、年金制度が今のままでは立ち行かなくなるのは、目に見えていることなのですが、ことに年金問題に関しては、過剰?に反応するフランス国民、実際にこの草案もまだ提出される前から、曝露されてこの騒ぎ。

 前回、定年年齢が62歳から64歳に延長されることになりそうだっただけで、フランス全土で暴動が起こり、街が燃える騒ぎになったのに、今回は2070年とはいえ、67.6歳にまで延長となったら、一体、どれだけの騒ぎになるのかと心配になります。

 私は2070年まで生きてはいないと思いますが、娘のことを考えると、「ん~~」と考え込んでしまいます。

 しかし、娘などの様子を見ていると、定年云々をどうのこうのと言う以前に、もはや、年金だけで老後の生活をしていこうとは夢にも思っていないのは明白で、それ以外の収入や貯蓄を準備しているのではないかと思われます。

 つまり、年金をあまり大きなものとは考えておらず、年金をもらえる分は貰うけど、それだけに頼らなくても良い方法など・・を、うちのちゃっかり娘はしっかり考えているような気がします。


年金諮問委員会(COR)2070年定年67.7歳引き上げ


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