フランス南西部ジェール県フルーランスで11歳の少女が下校後に行方不明となっている事件は、5月末頃から報道されていました。
彼女が行方不明になってすぐに、防犯カメラの映像から少女の親友の父親(41歳)である男の車に乗る様子が確認され、この男は当初「プールの近くで少女を降ろした」と説明していましたが、捜査当局は、この男の説明に矛盾があると判断し、彼を誘拐・監禁容疑で主要容疑者として身柄を拘束していました。
少女は行方不明のまま捜索が続けられていましたが、行方不明から約1週間後、この容疑者が8年前に働いていたジェール県ピュイカスキエの廃農場の農業用サイロで少女の遺体が発見されました。
起訴され、公判前拘留で身柄を拘束されているこの容疑者は事件を担当する捜査判事に対し、一切の供述を行っておらず、質問にも答えていません。
この事件が殊更、世間の怒りを買っているのは、この男が今回の事件を引き起こす前に、未成年者への強姦容疑で2件の報告、4件の告訴の対象となっていたにもかかわらず、司法はなんら適切な対応ができておらず、今回の殺人事件という最も悲惨な事件にまで発展してしまったことにあります。
つまり、防げたかもしれない犯罪を司法の機能不全のために防げなかったということなのです。
この男は、2017年以降、少なくとも6件の行政または司法手続きの対象となってきましたが、これまで一度も事情聴取を受けたことがなかったということも驚きです。また、こうした子どもへの性的虐待行為などが通報から実際の対応までが驚くほど時間がかかる(何年も)ことも指摘されています。
なかには、今回の事件の報道でこの容疑者の顔写真が公開されて、2023年に告訴されていた身元不明の加害者に対する強姦事件の加害者が彼であったという通報があり、彼の犯行が露わになった事件までありました。
また、彼は、今回の事件の被害者が自分の子どもの親友であったこともショッキングなことですが、この自分の子どものお泊り会を加害行為の絶好の場所として利用していたことも、明らかになっています。
ここのところ、時々、曝露されて驚くのは、この子どものお泊り会の場で、子どもの親として、保護者として存在しているはずの者が小児性加害の加害者となっているケースを耳にします。
ふつう子どものお友達のお父さんとかお母さんといったら、無条件に安心してしまう・・そんなところがありますが、そうはいかないということんなのです。
今回もまさにそのケース。しかも、自分の子どもの親友であった少女をターゲットにするなどもってのほか、犠牲者の少女はもちろんですが、この男の子どもは親友を父親に殺されて、どれほど傷ついていることでしょうか。
彼の余罪は、今後もさらに浮上してくる可能性もありますが、少なくとも2017年の告訴の際に適切に扱われていたならば、その後の事件は避けられていたかもしれません。
また、今回の国民の怒りに対し、法務大臣は司法制度の機能不全について、謝罪しています。
11歳の少女殺人事件 司法制度の機能不全
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