2025年7月4日金曜日

夏のバカンス突入時の航空管制官のストライキ

  


 毎度のことではありますが、夏のバカンス突入のタイミングでまた空港、正確には航空管制官がストライキに入りました。

 今週末にフランス全土で夏のバカンス期間に入り、多くの人々がバカンスに出かけます。

 私も以前は、まさに娘の学校がバカンスに入ると同時に日本に行くことにしていました。

 娘を日本の小学校に体験入学させるためです。フランスの学校が夏休みに入ってすぐに日本に行けば、日本の小学校はまだギリギリ夏休み前でほんの数週間でしたが、良い経験をさせてあげることができたと思っています。

 しかし、当然、夏休みのフライトは一年中で最もチケットが高い時期でもあります。この時期がバカンスのスタートとなっているのは、多くの人は子どものバカンスのスケジュールに合わせているためで、否応なしにこの高いチケットを買っているわけです。

 高いチケットを売りつけておいて、実際にはキャンセルなど、もちろん、ストライキのためのチケットは、払い戻しや代替便に振り替えられるとは思いますが、それにしても、酷い話です。

 さて、今年も夏のバカンスの始まりとともに、ストライキの季節がやってまいりました。

 それは、7月に入って最初の週末目掛けて決行され、木曜日、金曜日と続きます。

 今回は航空管制官のストライキだそうで、航空関係のストライキといっても、その時々により、空港だったり、航空会社だったり、荷物管理会社だったり、その時々により、様々なのですが、航空便の多くがキャンセルされたり、遅延したりするのは、かわらないために、なんだかんだで、しょっちゅう、ストライキばかりやっている気がしてしまいます。

 昨年は、パリ・オリンピックを控えていたために、警察官をはじめ、多くの公共サービスに関わる人々がオリンピックを盾に早めに要求を突き付けており、ある程度は、それが受け入れられていた気がします。

 今回の航空管制官のストライキは、想像以上に大きなもので、パリ(CDG空港、オルリー空港)では発着便の25%が、ニースではなんと50%がキャンセルになっており、金曜日はさらに深刻で、パリ発着便の40%が、ニースでは50%がキャンセルになる模様です。

 航空管制官は、労働条件改善と職員数の増員を求めているということですが、バカンスの初めに大変、迷惑なことです。

 実際のところ、フランスはヨーロッパで最も多くの航空機が飛行する国であるため、フランスの航空管制官のストライキは、西ヨーロッパ全体の航空網に影響を及ぼすことになります。

 このような航空管制官のストライキの場合、少ない人員で可能な運行にスケジュールを調整するために、できる限り、長距離便には、影響が及ばないようにするとのこと。おそらく、日本への便などは、さしずめ長距離便に分類されているために、比較的、影響は少ないと思われるものの、パリから、さらに地方へ行く経由便などを利用する場合は、リスクがおおきいかもしれません。

 特に、今回、苦情が多く出ているのは、欠航便の数を明らかにせず、空港に行って初めて、欠航を知った・・というケースが多く、エアーフランスなどは、この事実を認めています。

 欧州の主要航空会社協会エアラインズ・フォー・ヨーロッパは、今回のストライキにより欧州全域で1,500便が欠航となり、約30万人の乗客に影響が出ると推計しています。

 フランス離発着の便、フランスからの経由便(フランス国内及び欧州内)を予約する場合、7月第一週目の週末は、避けるのが賢明かもしれません。


航空管制官ストライキ


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