2020年2月21日金曜日

日本の買い取り業社いろいろ




 父が亡くなった後に、空き家になった実家の片付けにあたって、これまで、日本の出張買い取り業者に随分と家に来て頂きました。おそらく、これまでに、10社以上は、来て頂いたと思います。

 まず、ネットで検索して、ある程度、あたりをつけて、種類別に、絵画・骨董、食器、着物、家電、家具、などなど、お店によって、買い取り品目にも、それぞれの得意分野があり、特典や持ち味も違います。

 少しずつ、処分していく場合は、お店に持ち込みをするということもできますが、我が家のように、ほとんどを処分したい場合で、私のように一時帰国をしている限られた期間の中で処分しようと思う場合は、買い取り業社に自宅に来て頂くのが一番効率的です。

 ほとんどのものが、二束三文になる場合が多いのですが、その年によって、時代の潮流というものもあるので、前年は、もっと高い値段で査定されていたのに、今年になったら、ガックリ値が下がってしまった・・なんていうものもあります。

 要は、需要と供給の関係なのですが、トレンドで、こういうものを大量に買いたがっている中国人が多い・・などとなったりすると、少し値段が上がったりするので、同じものでも、値段は、年によって、変動します。

 中には、他のものを(例えば、着物や食器類などと)、ネット上の広告で歌っていても、結局は、貴金属狙いの買い取りであったりする場合も多いので、その見分けは、必要です。

 また、電気製品などは、最近の法律で、購入してから、5年以上経っている電気製品については、規制があり、なかなか、買い取ってもらうのが、難しく、たとえ、ほとんど使っていない製品であっても、買い取ってもらうのは、大変です。

 しかし、出張に来てくださる方から、少しずつ、情報を仕入れて、だんだんと買い取りの相場や、逆に、これは、フランスで売った方が良い・・こういうものは、ここの買い取り屋さんに頼んでみた方がいいなどと教えてもらえたりもします。

 また、お話していると、買い取りとは、関係のない、その人の人となりが覗けて、なかなか、それぞれに個性豊かで、やはり、人と人とのやりとりですから、相性もあり、会社自体のやり方は、もちろんですが、買い取りに来てくださるその人によって、関係性も変わってくるので、良い人に当たると、楽しくなります。

 私は、このところ、エコリングという会社のAさんという方をとても頼りにしており、帰国するたびに、ご指名で、自宅に来て頂いています。

 エコリングの良いところは、とにかく、かなり、広範囲のものを引き取ってくださることで、どんなものでも捨てずに無駄にしないで済むので、使えるものを捨てるという罪悪感から救われます。また、色々な業者から見ても、価格のつけ方も、なかなか妥当で、信頼できます。

 ご本人の専門でない分野に関しては、写真をとって、本部の鑑定士に送って、鑑定してもらえるのも、便利です。(これは、どこの買い取り業者も同じ方法をとっていますが・・。)

 彼は、とても、誠実な人で、どちらかというと、一見、いじられキャラのような感じを受けますが、なかなか芯はしっかりしていて、人当たりも良く、ここ数年で、みるみる成績をあげているらしく、地方から出てきて、都内の店舗を担当するようになり、我が家の近辺の担当になったと思ったら、現在は、渋谷、松濤への進出を請け負っており、どんどん、出世しています。

 今では、もう、帰国するたびに、会える友人のような、親戚のような、そんな気分です。

 今日、彼が家に買い取りに来てくれている間にも、他の買い取り業者からのセールスの電話があり、買い取り業者もなかなか生き残り競争が激しく大変なようです。

 買い取り業者は、5〜6年前に全盛期を迎え、その数も爆発的に増えましたが、ここ数年は、減少の傾向にある中、エコリングは、まだまだ、店舗を増やしていて、なかなか、頑張っています。

 中には、買い取り業者を名乗って、なんとか家に入り込み、詐欺を働いたりする事例もあるので、決して、油断はできません。

 実家の片付けから、思わぬ世界を垣間見て、また、新しい人との繋がりができて、それなりに楽しんでいます。

 今は、Aさんに、なんとか、会社の藩領を拡大して、なんとか、パリに来てくれるように頼んでいます。(笑)(調べてみたら、エコリングは、すでにフランスに進出している模様で、パリに帰ったら、フランス支社に連絡してみようと思っています。)

 他の買い取り業者さんから聞いた、フランスの方が高く売れると聞いた結城紬などの着物は、毎回、持って帰りたい莫大な量の食料に負けて、私の帰国の荷物には、入れず、なかなか、フランスに飛び立つことができずにいます。

 

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