2021年10月7日木曜日

一年以上かかって、まだ治療が終わらないフランスの歯医者

  


 思い起こせば、通い始めて1年以上経ってしまった歯の治療ですが、手短に言えば、まだまだ終わりそうもありません。

 そもそも、もしかしたら、ヤバいかも?・・と思いながら、放置していた上に、衝撃的な完全ロックダウンを迎えて、医者通いの外出は認められていたものの、マスクを外さなければ用をなさない、しかも口の中をいじくりまわす?歯の治療は、何とも恐ろしくて、躊躇われて行かなかったことが、さらに症状を悪化させたこともあり、事態は最悪の結果を迎えることになり、一本の歯はインプラント、そして、その隣の歯も治療が必要になってしまいました。

 ロックダウンが解除になって少しして、ようやく恐る恐る歯医者さんに行って聞かされた、まさかの入れ歯かインプラントの選択から始まり、まさか自分が入れ歯を入れるかどうか悩む日が来るとは思ってもみませんでした。

 私の歯も間接的なパンデミックの被害に遭っております。

 まずは、もう根っこももうダメになっている・・と言われてしまった方の歯の根っこを抜くことから始まり、結局は、その後の煩わしさや「食べる」という私の数少ない楽しみを尊重するために選択したインプラントの埋め込みの手術(現在のところは歯の根っこの部分にネジのようなものを埋め込んだ状態)も、2回目のワクチン接種から2週間経過しないと・・さらにワクチンのために延期されて、ようやくできたのが、6月の末のことで、それから1ヶ月間は、経過を1週間おきに診る必要があることで、7月は毎週、歯医者に通ったところで、再び治療は夏のバカンスのためにストップ。

 私は、特に夏の間に遠出はしなかったものの、夏のバカンスの間に診察室の改装工事をするとかで、次の予約は9月になりました。

 しかし、予定どおりに行かないのがフランスで、案の定、工事が工期どおりに済まなかったということで、予約はキャンセル、しかも9月中に2回、毎回、携帯に歯医者さんから電話が入るたびに、またか・・とうんざりし、10月に入ってからに変更された予約も怪しいものだ・・と半ばあまり期待しないで、逆にギリギリまでキャンセルの電話があるのではないか・・と思っていました。

 結局、今回の予約にはキャンセルの電話が入らなかったので、半信半疑で歯医者に行ってみると、エレベーターを降りた段階から嫌な予感。エレベーターの中からエレベーターを降りた廊下のカーペットには、工事用のビニールのシートが貼られたままで、歯医者に入ると工事の真っ最中。

 夏前までは、感染対策のために診療所に入るとガウンを着せられたり、頭に感染防止用のキャップまで被せられていたのに、そんなものも一切なくなっていました。

 それどころか、どうにか間に合わせでほぼ仕上がっているのは、診察室の一つだけで、他の部屋では工事が続いています。歯医者さんも、そうそう休診のままではいられないので、どうにか診察室の一つだけを先に工事を完了させたのだと思いますが、それにしても、診察中にも工事の問い合わせの電話が入ったり、バタバタと落ち着かないことこの上ありません。

 ただでさえ、インプラントは時間がかかるのはわかっていますが、今回のところは、インプラントの方は、手が付けられず、結局、もう一本の方の仮歯の付け直しで終わりました。

 私の方は、年内いっぱいで保険を切り替えたいために、前々から、年内には、終わらせてもらいたいと念を押して来ましたが、今やすでに10月。

 年内中に歯の治療が完了するのは絶望的です。

 こんな状況からか、「インプラントの次の手術はもう少し時間を置かないと・・」などと自分の都合の良いように言うことを変えるので、「年内には終わるって言ったじゃない!」と言うと、保険の都合なら、「支払いは先に済ませれば、保険の方は問題ないから、その後、治療は、ゆっくりやりましょう!」とのこと。

 いくらなんでも今年中に終わらなければ、治療を始めてもう2年。この期に及んで「ゆっくりやりましょう!」もないものだ・・と思いつつ、治療を始めてしまった以上、現段階で歯医者を変えるわけにもいかず、仕方がありません。

 今の家に引っ越して以来、ずっと通ってきた家の近所の歯医者さんで、これまでこんなことはなかったのですが、いつもの歯の治療とは違うインプラントということもあり、それにパンデミックやバカンスが重なった上に、診察室の工事まで重なって(こちらの工事は工期を守るという観念はない)しまったことなどもありますが、これでは乗り替えるのは、保険だけでなく、歯医者さんも乗り換えることを考えなければ・・と思い始めているのです。

 というより、今後は歯医者に用事がないように祈るばかりです。


インプラント フランスの歯医者


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