2021年10月4日月曜日

眞子内親王ご結婚に関するフランスの報道

   


 皇室のないフランスでは、他国の皇室の話題がしばしば取り上げられます。その最たるものは、話題に事欠かない事もあり、また、隣国であることもあってか、イギリス王室が最も注目されています。

 しかし、遠い東の国である日本の皇室についても、特に平成から令和に変わった皇位継承の儀式などは、欧州人からすれば、歴史を重んじ、荘厳で尊厳に満ちたセレモニーの様子などが神々しく、また神秘的に映ることも手伝って、絶賛されていました。

 フランス人は、(日本の)伝統的なものに対しての畏敬の念を持っています。それがフランス人の王室・皇室好きに通ずるところがあるのです。(当のフランスの王室は崩壊しているところは皮肉なことですが・・)

 今回の眞子内親王のご結婚に関しては、そこまで大々的に扱われているわけではありませんが、婚約発表からの4年間の経過の事情やその間の日本での報道、そして今回の10月26日に結婚することが発表されるに至った事情などを説明しています。(いくつもの報道がありますが、なぜか、「日本の朝日新聞は、こう説明している」という説明が多いです。)

 「2017年9月に婚約発表をし、当初は2018年11月4日に予定されていたご結婚が婚約者の母親の借金問題が浮上し、スキャンダルになり、多くの国民が反対したために、ご結婚が無期延期となったこと。」

 「日本の多くのマスコミがこれを食い物にし、このカップルについての報道が激化し、その間、婚約者はニューヨークに弁護士資格を取得するために渡米したが、この4年間の間、日本に残され、苦しい立場に追い込まれたプリンセスは心的外傷ストレス障害を発症したこと。」

 「この間に起こったパンデミックがさらに二人の距離を遠ざけたこと。」

 「一部、伝えられるところによると、プリンセスは、婚約者との結婚が叶わなければ、人生を終わらせる覚悟だったこと。」

 「4年間の逆風にも関わらず、婚約者との結婚を諦めることがなかったプリンセスは、通常、皇室のメンバーが結婚の際に行われる全てのセレモニーは執り行わず、また結婚の際に皇室から受け取れるはずの約852,000ユーロを放棄して、皇室を去り、結婚することになったこと。」

 「結婚のために婚約者が3年ぶりに日本に帰国した際にも、マスコミの報道は再び過熱し、空港に降り立った彼のポニーテールが皇室にあるまじき髪型であることなどまでが非難の対象となったこと。」

 「しかし、宮内庁より、彼らは10月26日に結婚し、その後、プリンセスは戸籍、パスポートなどを取得したのち、晴れてニューヨークで新生活をスタートさせることが発表されたこと。」 

 「歴史と慣例を重んじる日本の皇室で、まことに異例づくしの結婚は、しばしば、英国のハリーとメーガンとも比較されて報じられていること。」

 「4年間、国民の非難を浴びながらも耐え続けてきた恋人たちは、ようやく結ばれる!」

 「プリンセスは、愛のためにそんなに多くの人々を遠ざける準備ができていますか?」

 などなど、フランスでは、概ね日本での報道をそのまま伝える形で報道されています。

 皇室のないフランスで、「皇室にあるまじき・・」という概念や、国内での皇室の立ち位置、国民感情など、理解し難いことが多い内容ではあると思いますが、世界最古の皇室の前例のない、このご結婚を、困難を乗り越え、恋愛を成就させたという形で見ている気がします。


眞子さまご結婚報道


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