私はパンデミック以来、全く旅行というものをせずに過ごしてきました。もともと国内(フランス)を旅行することも滅多になく、海外(といってもヨーロッパの中か日本)に行くことの方が多かった私は、何も今、行かなくてもいいか・・と、もうちょっとスッキリとした気持ちで出かけられるようになったら・・もういい加減、コロナもおさまるだろう・・と思いつつ、気がつけば、もう2年近くなるというのに、ずっと長距離の移動は避けてきました。
といっても、普段、パリ市内では普通に(ヘルスパスのもとにですが・・)買い物に行ったり、食事に出かけたり、友人に会ったりはしていたので、まるっきり自粛していたわけでもありません。
しかし、今回は、娘の卒業式がボルドーであり、これが最後であろうし、これが娘の学生生活の締めくくり、これまで小・中・高校・プレパーと、どれも卒業式というものはなかったので、最初で最後の卒業式、これは見届けねば・・せっかく行くなら、一泊ぐらいしてボルドーの街を歩いて来ようと久しぶりにTGV(新幹線)に乗って、久しぶりにボルドーへ行ってきました。
実にボルドーへ行くのは、娘が入学時に引っ越しの際に大荷物を抱えて、彼女が初めての一人暮らしをする場所の様子を見に行った時以来、モンパルナスの駅に行くのも久しぶりのことで、いつの間にか駅がすっかりきれいになっていることにもビックリ!
すっかりきれいになっていたパリ・モンパルナス駅 |
TGVの駅の改札では、ヘルスパスのチェックが行われ、チェック済みの人は、ブルーの紙のブレスレットをつけるようになっています。
TGV乗車の際のヘルスパスチェック後の紙のブレスレット |
現在、ヨーロッパは感染再拡大の震源地とされ、周囲の国々が再びロックダウン⁉︎騒ぎのタイミング、フランスはヨーロッパの中ではマシな方とはいえ、感染は確実に増加しており、1日の新規感染者数は余裕で2万人超えの状態。
パンデミック以来、全く長距離移動をしてこなかった私にとっては、どの程度の人々が国内を移動しているのか想像することもありませんでしたが、平日の朝というのに、TGVは満席で、あらためて、こんなたくさんの人が国内を移動しているのかとびっくりしました。
一応、ソーシャルディスタンスをとるマークがつけられている |
ボルドーの街の中心部は、外でもマスク着用が義務付けられて、罰金135ユーロと書かれた看板が掲げられていましたが、取り締まりをしている様子もなく、マスクをしていない人もけっこういました。
概してパリに比べると、警察官を見かける機会が少なく、それだけパリよりも治安がよいのだろうか?と思いましたが、やはり、罰金付きの規則があっても取り締まりがなければ、守らない・・これがフランスなのだ・・とあらためて思いました。
この地域ではマスク義務化の表示 |
日頃、パリでは食事に出かけるといっても大抵は、昼間のことで、夜に出かけることは滅多にないので、夜に人で賑わう様子を見ることもないのですが、夜は夜で結構な人出。(これは多分パリも同じかそれ以上だと思いますが・・)
一般の商店は夜には閉店するために、テラスを含め、飲食のために外出している人が中心のためにマスク率は一層下がります。気温が下がり始めた現在ではテラス席には、暖房の灯りがともり、まるでコロナなどなかったかのような光景です。
テラス席の暖房は禁止(環境問題対策のため)になったのではなかったか?と思って調べたら、テラス席の暖房禁止は2022年に延期されていました。
こうなると、現在の状況でテラス席の暖房が継続され、店内に入らなければならないはずのお客さんたちがテラス席に留まれることは感染対策には、幸いなことです。そして、何より、一応、テラス席とはいえ、来客にはヘルスパスのチェックがなされていることは、救いです。
そういう私たちも旅行中ゆえ、ボルドー滞在中は外食オンリーでしたが、レストランでは、お客さんに英語で対応している店員さんを見かけたりもしたので、観光客も結構いる模様。
外食も旅行も悪いわけではありませんが、いい加減、パンデミックが始まって以来、そろそろ2年。いい加減、いちいち政府に禁止されたり、監視されたりしなくとも、自分でどうすべきかを学んでもよさそうに・・と思います。
ロックダウンやヘルスパス、限りなくワクチン接種義務化に近いような対策など、政府があらゆる手段をとっても、どうしても感染の拡大は抑えることはできないのは、自分で考えて感染対策をできない人が多いからなのです。(もちろんきちんとしている人もいますが・・)
はっきり言って、規則を守るのは感染回避というよりも、罰金回避のためです。
翌日、ボルドーからパリに帰るTGVは、まさかのヘルスパスのチェックもノーチェック。当然、チェックがあるものと、改札の際に携帯のヘルスパスを開けていた私は肩透かしを食いました。
電車が発車してすぐに、乗務員の人が「ボンソワール・ボンソワール」と車内を挨拶して歩いていましたが、これは、どうやら、マスクをしているかのチェックをしていた模様・・。
ヘルスパスにより、かなり守られていると思っていたヘルスパスのチェックもどうやらゆるゆるの状況に不安を覚えたのでした。
パリ・モンパルナスの駅に着いて、乗り換えのためのメトロのホームに行くと、いきなり4〜5人の犬を連れたイカつい警察官がぞろぞろ練り歩く光景に、「あ〜パリに帰ってきた・・」と感じるこれはこれで微妙な気分なのでした。
ボルドー
<関連記事>
「ドイツの急激な感染拡大から見えるワクチン接種とヘルスパスの効果」
「ヨーロッパが再び感染の震源地になる 2月までにさらに50万人の犠牲者が出る恐れ」
0 コメント:
コメントを投稿