2021年11月26日金曜日

2022年1月15日以降、2回目のワクチン接種7ヶ月後までに追加接種なしのヘルスパスは無効になる

 


 

 ドイツ、オーストリア、ベルギーなどの感染拡大をよそに、どうにか持ち堪えてきた感があったフランスでもここ数週間での新規感染者数が急増、毎週、1万人ずつ増えている感じで、とうとう3万人超え(11月24日の時点で32,591人)を記録する日が続いていています。

 いくらワクチン接種の効果で、ある程度の重症化を防いでいたとしても、これだけ感染者が増加すれば、地域によっては医療対応が逼迫し始めているところも生じ始めています。

 フランス政府(オリヴィエ・ヴェラン保健相)はこの感染が急増している第5波を、夏に発生した第4波よりも強く、長くなっていることに言及し、新たな対策を講じることを発表しました。

 まず、国民のショックを鑑みて、ロックダウン、夜間外出禁止、店舗営業の時間短縮、旅行等の移動制限はしないとした上で、「自由と責任を調和させる」方法を選択したと述べました。

 9月からはすでに65歳以上の人に対して開始されているブースター接種(3回目のワクチン接種)は、18歳以上のすべての国民に対して行われます。また、これまで2回目の接種から6ヶ月以上経過した場合に限られていたブースター接種は5ヶ月以降に短縮されます。

 これは2500万人のフランス人に該当するもので、そのうち600万人はすでにブースター接種が終了しています。

 また、一定の期間が経過した場合に確実にワクチン接種の有効性が減少するために、2022年1月15日の時点で、2回目のワクチン接種から7ヶ月以内にブースター接種が行われなかった場合、ヘルスパスは無効となります。

 この日はワクチン接種予約のためにDoctolib(病院や医者などの医療関係施設予約サイト)は、1日中、長時間待ちの状態に・・。政府からの発表はやはり効果絶大、みなヘルスパスで日常生活を普通に送れることに味をしめているため、それが取り上げられるとなれば、必死になるのです。

 これは、時間の経過とともにワクチン接種の有効性が薄れることが明白になってきている以上、ヘルスパスで安全なスペースを保つことを考えれば、至極、当然のことです。

 また、11月29日(月)からは、ヘルスパスの一部であった検査の陰性証明書はこれまで72時間以内の証明書で有効であったものが24時間以内の証明書に短縮されます。

 従って、2回のワクチン接種および、2回のワクチン接種から7ヶ月以上の時間が経過した場合は、24時間以内の陰性証明書を提示する必要があります。

 これらの検査の費用は、現行どおり、症状があり医師の処方箋を提示するか、接触症例として指定されていない限り、検査を受ける本人負担です。

 また、ヘルスパスの対象となる場所も含め、閉鎖された全ての公共の場所でのマスク着用が再び義務化されます。

 そして、ノエルに向けて、始まったクリスマスマーケット(Marché de Noel)についても、ヘルスパスの提示が求められます。

 学校に関しては、これまでの感染者が出た場合の自動的な学級閉鎖を終了し、感染者が出た場合には、クラスの生徒全員に検査を行い、陽性であった生徒のみが自宅隔離となります。この措置は、11月29日(月)から開始されます。

 これは、これまでのクラス内感染者が発生した場合には即、学級閉鎖という措置のために、すでに、かなりのクラスが学級閉鎖になり(現在、8500のクラスが閉鎖されている)、多くの子どもたちが隔離状態で学校に行けていない状況からあくまでもクラスは閉鎖せずに安全に授業を行い続けるという目的から措置を変更したものです。

 従って、学校での感染者の症例に対して、体系的な学級閉鎖は廃止され、閉鎖する代わりにすべての生徒に対して検査を行い、陽性者だけが家で隔離状態になります。(子どもの検査は無料)

 また、子どものワクチン接種に関しては、現在、フランスでは12歳からのワクチン接種が認可されていますが、25日(木)、欧州医薬品庁は5歳から11歳のファイザーワクチンの使用を承認しています。

 しかし、依然として子ども(5歳〜11歳)のワクチン接種に対しては慎重な態度をとっており、少なくとも2022年のはじめまでは、開始されないとされています。

 時間の経過とともにワクチン接種の有効性が薄れるとともにヘルスパスで守られていた状況が脅かされている現在、ブースター接種を拡大させる方針を軸に感染対策を強化する方針です。

 時間の経過とともに薄れているのはワクチン接種の効果だけではなく、人々の感染予防に対する意識でもあり、街に出るとマスクをしていない人も多く、していたとしても此の期に及んで鼻マスクだったり・・路上に捨てられたマスクを見かけることも多くなりました。

 夜の飲食店街などの様子を見る限り、まるでコロナ前の光景となんら変わりはないくらいで、みんなコロナのことなど忘れているかのように人生を謳歌しています。

 現在のフランスでの感染拡大は、これまである程度、ヘルスパスにより守られてきたとはいえ、原因は一つではなく、中でも、やはり、「ワクチン打っているから、ヘルスパスをもっているから大丈夫でしょ!」というきの緩みが大きな原因ではないかと思われます。

 最悪の場合は、ヘルスパスのチェックもしっかり行われていない場合すら(先日、TGVに乗った際、帰りのTGVではヘルスパスのチェックはありませんでした)あるのです。

 現段階では、ロックダウンや夜間外出禁止、店舗の時短営業、旅行などの移動禁止などはしないとしていますが、これがさらに悪化すれば、そういった措置をとるのも致し方ない状況になる可能性もあるのです。

 こんな状況で、どうして、平気でいられるのか?日本人の感覚?である私には、全く理解できないところではありますが、現在の全世界での新規感染症例の約70%は欧州で起こっているという衝撃的な発表もあり、11月初旬に、「ヨーロッパが再び感染の震源地になる」とWHOが発表したとおりになっていることに、なぜヨーロッパばかりが・・と恨めしく思いながら、ブースター接種(予約済み)の日を待っているのです。


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