2021年11月15日月曜日

フランス・ベルギー他15ヶ国からのワクチン未接種者の入国に陰性証明書提示義務化

  


 現在のヨーロッパの感染拡大に接し、フランスはベルギーをはじめとした約15ヶ国からのワクチン未接種者のフランス入国の際にPCR検査または抗原検査で陰性の証明書の提示を求めることを発表しました。

 ベルギーやヨーロッパの多くの国で感染状況が急速に悪化するにつれて、フランスは自国を守るためにこの新しい措置を講じることを決定しました。

 11月13日以降、ワクチン未接種者がフランスに入国するために24時間以内のPCR検査または抗原検査で陰性でなければなりません。要はヘルスパスがフランス入国の際にも必要になるようなものですが、ヘルスパスの場合は72時間以内の検査陰性の証明書であったものが、24時間に短縮されているので、かなりギリギリのタイミングでの検査が必要なため、少々厄介でもあります。

 これはベルギーの他、ドイツ、オーストリア、ブルガリア、エストニア、ギリシャ、ハンガリー、アイルランド、ラトビア、リトアニア、オランダ、チェコ共和国、ルーマニア、クロアチア、スロベニア、スロバキアからの入国の際に課せられることになります。

 これは、ほぼ、先日、欧州疾病予防管理センター(ECDC)が発表した非常に危険であると指定した欧州連合の中の10ヶ国に数カ国が追加されているものです。

 昨年末にイギリスで変異種が発見された際に、この変異種の流入を恐れて、この発表の翌日には、イギリスからの入国を完全にストップした時、多くの流通が止まり、国境付近にトラックが立ち往生する大混乱が起こったことがありました。

 それはちょうど、ノエルのタイミングでもあり、多くのトラックの運転手さんたちが家族と過ごすはずのノエルをトラックの中で過ごすという悲惨な状態にも陥りました。

 今回は、その際の混乱も踏まえて、例外措置を設け、トラックの運転手などの輸送・運搬に関わる仕事に携わる人々、フロンティアワーカー、居住地の周囲30㎞半径の境界内での24時間未満の陸路による旅行、12歳未満の子供に関しては除外されることになっています。

 そもそも常日頃は国境がありながら、国境ではないような、パスポートのチェックも何もなしに気が付いたら、違う国に入国していた・・車などで移動中は携帯のメッセージに、「ようこそベルギーへ!」とか、「ようこそスペインへ!」などというメッセージが入ったりして、ああ、ここはもうフランスではないんだと気付くなどということが多いヨーロッパでは、このチェック、管理だけでも大変な作業であると思われます。

 空路での入国ならば、空港でのチェックは比較的容易であると思いますが、電車での移動は、駅?あるいは列車内でのチェックでしょうか? 最も困難なのは、車での移動、入国に対するチェックがどのように行われるのか?大変な人員が必要となります。

 幸いにも現在は、トゥーサン(ハロウィン)のバカンスも終わって、比較的、旅行者も少ない時期、この措置が長く続くようであれば、次のノエルのバカンスまでになんとか、この入国制限への対策の配置や準備にかからなければなりません。

 しかし、そもそも入国する側からしてみれば、昨年末と違って、ワクチン接種さえしていれば、問題はない話、日本入国の際のような大変な書類を揃えなければならないわけでもありません。

 この陰性証明書提示義務がどの程度の効果をあげることができるのかわかりませんが、野放しにするのもどうかと思うので、一般の旅行者に対しては必要なことかもしれません。

 もっとも、旅行者の場合、フランスに入国したところで、ワクチン未接種の場合は、検査の陰性証明書がなければ、レストランやカフェに行くことも、美術館や映画館、娯楽施設に行くこともできないので、やはりどちらにしてもPCR検査や抗原検査は必要なのです。


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