2021年2月11日木曜日

娘の日本への留学・再びキャンセル 日本の国立大学は4月以降の留学生を受け付けない

  


 本当なら、我が家の娘は、昨年の9月から、日本の国立大学の大学院に半年間、留学する予定になっていました。

 彼女の通うグランゼコールの最後の1年間は、ほぼ、海外でのスタージュや留学での予定で埋められていました。ところが、このコロナウィルスによるパンデミックにより、予定は、大幅に狂ってしまいました。

 海外留学を予定していた人の多くは、ここ1年間の世界の変わり様で、予定を変更せざるを得なくなった人が多いと思います。

 留学といえば、人生においてのなかなかの重大イベントです。留学する決断をするということも、なかなか勇気のいる決断ですが、それを諦めなければならないというのも、なかなかショッキングなことでもあります。

 前回の9月からの留学のキャンセルは、本当にギリギリまで返事を待って、「到着便、時間を知らせてください」という連絡をもらって、慌ててチケットをとってから出発2週間前になってのまさかのドタキャンで、せっかく取ったチケットもパーになり、その対応の悪さに怒りまくりました。

 その際に、9月からの留学はキャンセルになりましたが、一応、延期という形になり、4月からの留学ということに変更してもらっていたのです。

 ところが、1週間ほど前に、4月からの海外からの留学生は、受け付けませんという連絡が入り、娘の日本への留学は、キャンセルになってしまいました。

 現在の世界の感染状況や感染対策の仕方を見ていると、仕方ないとも思うのですが、彼女は日本人でもあり、72時間前までのPCR検査をして、2週間の隔離生活を過ごせば、普通に日本で生活している人とは、同じ条件になるのに、何で受け入れてくれないのだろう?と、日本の大学側の判断をとても残念に思っています。

 今回は、早めに知らせてくれただけ、まだマシですが、オリンピックの開催中止は決まっていないのに、留学生の受け入れ中止は早々に決めてしまうことも、少々、恨めしく思います。

 彼女は、日本人でありながら、日本には何回も行ったことはあっても、日本で生活したことはなく、長年に渡って、日本への留学やスタージュ(インターンシップ)の機会を探ってきていましたが、どうにも日本の大学も企業も、留学生やスタージュの受け入れに対して、あまり積極的ではありません。(特に企業でのスタージュ・インターンシップに関しては、その位置付けもヨーロッパとは、どうも観念的に違う印象)

 私は、フランスに留学したことはないので、詳しいことはわかりませんが、周囲の人から聞こえてくる話からは、奨学金、健康保険、住宅費援助など、海外からの留学生に対して、フランス政府は、とても寛大です。

 娘は、昨年、夏は、3ヶ月間、イギリスの大学の研究室でスタージュの予定にしていましたが、これも現地には行くことができませんでした。しかし、イギリスの大学は、リモートワークを受け入れてくださり、内容には、多少、変更があったものの有意義な3ヶ月を過ごすことができています。

 日本の大学は、リモートさえも受け入れてくれない模様で、とてもがっかりしています。

 このパンデミックによって、学業、就職などのタイミングに直面していた人の多くは、人生の重大な局面で、色々なことを断念せざるを得なくなってしまった人、予定が狂ってしまった人が大勢いると思います。

 特に人生の重大な転換期にこのパンデミックに遭遇してしまった人々はどれだけ悔しい思い、また不安な思いをしているかと思うと、単に気の毒という言葉では片付けられない気持ちです。

 娘にとっての学生の期間での最後のタイミングに控えていた彼女の念願であった日本への留学も、もうこれ以上先には延期することもできずに、完全に断念して、他の道を考えなければなりません。

 しかし、これも自分ではどうにも変えようのない現実で、これを機に彼女が日本への留学の代わりに選ぶ道が、「結局は、日本へ行くより良かったじゃない!」と言えるような道が開かれることを親バカな私は、ひたすら祈っているのであります。


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「娘の留学ドタキャン コロナウィルスによる被害」

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