2021年2月17日水曜日

緊急事態宣言で感染が減少する日本と、より厳しい制限下でも変わらないフランス

      


 はじめから、桁違いと言えば、それまでですが、日本も年末年始にかけて、感染状況が悪化し始めて、日本での2度目の緊急事態宣言が敷かれたのが、1月7日でした。

 それからもしばらく感染状態は悪化していたものの、1月19日前後にピーク?を迎え、それ以降は順調に感染状況も減少し、ほぼ一ヶ月で、12月上旬程度の感染状況にまで戻っています。

 それに比べてフランスは・・日本よりもずっと厳しい規制が続いているというのに一向に感染者は減りません。

 減らないどころか、変異種がどんどん拡大し、先日、一週間で500件近くも南アフリカ・ブラジル変異種が検出されて、危機感が高まっているモゼル県(フランス北東部・グラン・テスト地域)では、今や感染者の50%は変異種によるものに拡大しています。

 日本の緊急事態宣言は、飲食店の営業時間の短縮(午後8時まで)、不要不急の外出自粛、イベントは最大5000人かつ、収容率50%以下に制限という今のフランスから見たら、夢のような世界です。

 フランスは、営業時間短縮どころか飲食店は、もう何ヶ月も閉店(テイクアウトのみ)、美術館や劇場、映画館でさえも、ずっと閉鎖状態、コマーシャルセンター内などは、生活必需品以外の店舗は全て営業禁止です。

 外出も午後6時まで、6時までに家に帰ればければ、正当な理由(外出証明書)がなければ、135ユーロ(約17,500円)の罰金です。

 こんな日本よりもずっと厳しい制限下にありながら、フランスの感染者は一向に減らないのです。

 おかしなことに、感染者が減少しないことよりも、ロックダウンをせずに爆発的な感染に至っていないことをフランスは、誇りに思っているようなところがあります。(実際には、もうすでに充分、爆発状態だと思うけど・・)

 私は日本人なので、ついつい日本の状態と比べて、フランスは、ホントにだめだな・・とため息が出てしまうのですが、もともと、レベルが全く違い、比較するのもおこがましいのです。

 わかりやすく言えば、以前、麻生太郎氏が「おたくらの国とは民度が違う」と発言して、炎上したことがありましたが、まさにそれ・・彼の言い方や言うタイミングなどは、問題もありますが、彼の言っていたことは正しい・・まさに民度が違うのです。

 自分を律することができず、衛生に気を配り、他人を思いやり生活することができない人が多すぎるのです。ことに衛生観念のレベルの低さは、致命的です。さすがにマスクこそ今では、定着していますが、ちょっと興奮した状態に陥れば、途端にマスクをしない人もチラホラし始めます。

 また、悪いことに先週は、フランス全体を大寒波が襲い、一週間、日中でさえもマイナス6℃〜7℃という氷点下の世界・ウィルスの活性化する気温の低下です。その上、雨や雪が続く天候で、セーヌ川を始めとする、川の氾濫による洪水の被害に見舞われ、避難生活を強いられる人々が続出しました。

 フランスは、もうすでに長引いている厳しい制限下の生活にも慣れ始め(嫌気がさしているともいう)、なんとか厳しい制限の目をかいくぐって、旅行したり、移動したりする人がここ数週間で倍増しています。

 同じ人間なんだから、日本のような制限で感染は減少させることはできるはずなのに・・それができないフランス・・比べても仕方ないと思いつつ、緊急事態宣言の成果がきっちり現れてくる日本はやっぱりスゴいな・・と思うのです。


<関連>

「フランス(ヨーロッパ)でコロナウィルスが広まる理由」

https://rikakaigaiseikatsu.blogspot.com/2020/03/blog-post_19.html

「フランス人は、マスクさえしていればいいと思っている・・フランスで感染が拡大する理由」

https://rikakaigaiseikatsu.blogspot.com/2020/10/blog-post_13.html

 






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