2020年5月24日日曜日

コロナウィルス対応と結果 フランスと日本の差 誹謗中傷による個人攻撃と自粛警察




 昨日の日本でのツイッターのトレンド1位が、「誹謗中傷」で、どうしたことか?と思ったら、テラスハウスに出演中の22歳の女性がSNSでの誹謗中傷から?亡くなったということに端を発しているらしいことがわかりました。

 SNSでの誹謗中傷は、どこの国でもあることですが、日本での社会の目による攻撃は、なかなか、強烈なのではないかと感じています。明らかな犯罪者ならば、ともかくも、マスコミや社会のムードに煽られる感のある個人攻撃は、当事者になってしまったら、堪え難いことかもしれません。

 今回のコロナウィルスの感染防止に関わる件に関しても、自粛警察なる人々が、あちこちに現れ、開店しているお店に張り紙をしたり、ごくごく身の回りでは、マスクをせずにいたり、感染防止のためのモラルに外れることをしている人がいたりしたら、周囲の人が非難するとか、白い目で見るとか、そんな感じであったのではないかと思っています。

 こと、コロナウィルスの感染に関しては、そんな日本の社会の風潮で、結果、日本は、感染の被害も、フランスなどとは、桁違いの被害で抑えられ、プラスの結果をもたらしましたが、この「個人を集団で非難し、攻撃する風潮」は、時に、行き過ぎであることが、気になります。

 フランスで、コロナウィルスの感染爆発が起こり、フランス全土がロックダウンになった頃、日本政府は、2020年のオリンピックを開催するかどうか?ということを盛んに議論していて、世界は、オリンピックどころではない!この世界的なパンデミックに、日本だけが、避けられるわけがない! フランスでの感染の急激な広がり、死亡者がうなぎ登りに増えていき、医療崩壊を起こしていく様子を見ていた私は、本気で、日本の悠長な状況が心配でなりませんでした。

 しかし、オリンピックの延期が決まってからは、フランスのような完全なロックダウン状況には、ならなかったものの、緊急事態宣言が発令され、フランスのような被害には、ならないまま、緊急事態宣言もそろそろ解除されることを聞いて、少しホッとしています。

 日本の状態も深刻な状態ではありましたが、結果、数字を見れば、日本は、やはりフランスとは、雲泥の差です。

        人口   感染者      死亡者
<日本>   126515903  16536     808       

<フランス>    65258400    182469    28332

 日本の人口は、フランスの約2倍なのに、フランスの感染者数は、日本の約11倍、死亡者数は約35倍にも及んでいます。

 これには、日本の医療体制や(日本は日本で問題はあるにせよ)、衛生観念や国民の意識やモラルの高さなど、つくづく、海外にいると、日本は、やっぱりスゴい国なんだなぁと感じています。

 しかし、このSNSの「誹謗中傷」のトレンドを見ながら、この日本のモラルの高さや、正義を振りかざして、個人を攻撃する感じが、時として、危険な事態を生んでしまうことにも、怖さを感じたのです。
 
 フランスは、ロックダウンが解除になって、もうすぐ2週間が経とうとしていますが、ようやく1日の死亡者数が100を切ったか???という状況にも関わらず、先週末のパリのマスクの着用率は、10%と、絶望的な数字が発表されています。国民の自粛警察どころか、各地では、デモが起こりはじめ、本物の警察が国民を抑えるのに必死な状況です。

 国民同士の自粛監視が、時に、キツすぎる日本と、緩すぎるフランス、バランスの良い世界は、不可能なのか?と、どうにも、もどかしい思いにかられているのです。


<関連>「コロナウィルス対応 日本人の真面目さ、辛抱強さ、モラルの高さ、衛生観念はやっぱり凄いなと思う」
https://rikakaigaiseikatsu.blogspot.com/2020/04/blog-post_28.html

 

0 コメント: