2020年3月11日水曜日

海外での出生届の提出 大使館もところ変われば・・さまざまで・・




 私が娘の出生届を出したのは、コートジボアールの首都、アビジャンにある日本大使館でした。当時、コートジボアールの日本大使館は、アビジャンの中心地にあるビルの中の一室にあり、薄暗くて、閉鎖的で、おまけに、防犯上なのか、応対してくれる大使館員の人の顔が見えないように、スモークガラスが貼ってあり、はっきり言って、感じ悪いことこの上ありませんでした。

 行ったことはありませんが、刑務所の面会でさえ、相手の顔は、見えるだろうに・・と思ったものです。

 その上、コートジボアールでの日本人の出生届など、滅多に受け付けることがないためなのか、慣れていない様子で、応対もおぼつかないものでした。

「そりゃーそーでしょーよ! アビジャンでお産する日本人なんて、おそらく何十年に一人でしょーよ!」と心の中で毒づきながらも、フランス人の主人ではなく、日本人の私、本人からしか受け付けないと言われたことに、憤慨していたのでした。

 出生届には、提出期限があるために、産後間もないにも関わらず、大使館に出向くだけでも大変なのに、その上、再三、先方の揃えた書類に不備があり、度々、出向かなくてはならず、挙げ句の果てに、名前のローマ字表記について、「日本の外務省に問い合わせます。」と言われて、数日間、待たされ、私の方も初めてのことで、おぼつかないところを、不明瞭な対応が続いたために、私も不安と怒りが爆発し、最終的に提出する際には、書記官の人に、「たしかに、これで、間違いがありません。」ということを書面で一筆書いてもらったほどです。(後になって、面倒なことになっては、いけないと思ったのです。)

 それでも、日本大使館よりも、もっと凄かったのは、出生証明書を出してもらいに行った(こっちの方は、主人が行ってくれましたが・・)現地の市役所で、相手が外国人だから、これは、ボレると思われたのか?「出生証明書を出して欲しいなら、カラーテレビを一台持って来い!」と言われたとか・・・。

 もちろん、そんなものは、持って行きませんでしたが、書類は、すんなりとは済まずに、間違いが多く、こちらも数度にわたり、訂正をしてもらわなくてはならずに、本当に閉口しました。

 それから、数ヶ月後にパリに引っ越した時に、パリの日本大使館に出向いた時には、あまりに明るく、綺麗で、すんなりと事が進むことに、同じ日本大使館でもこんなに違うものだと感激したものです。

 日本大使館でも、国によって、ずいぶんと違うものなのです。

 












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